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2017年2月3日~4日、東京メトロ九段下駅には多くの日本人と主に台湾からの華人であふれていた。台湾の国民的バンド「Mayday(五月天)」が来日公演「『Re:DNA ~2017 復刻版~』at 日本武道館」を行なったのだ。

タイトルのとおり、これは2009年~10年に世界44公演行なわれたワールドツアーの復刻版だ。Zepp Tokyoでも開催されている。発表当初、「なぜいまDNA?」「日本の会場規模でどう再現するの?」という声も聞かれたが……その2日目の様子をお伝えしたい!

・『Re:DNA ~2017 復刻版~』

Maydayのワールドツアーはストーリー仕立てになっている。今回も過去の公演と同様に、コンセプトムービーが上映された。DNAのストーリーはこうだ。

「髪型も、服装も、夢さえも人と同じように生きることが良しとされる世界。メンバー5人は教師、タクシー運転手などの職業に就いて同じ毎日を繰り返していたが、ある日、没個性的な生き方に疑問を持つ。

「本当にこれが自分の人生なのか」「新しい自分を “複製” したい」「それがダメなら新しい世界を “複製” する」。場面は一転して1999年。5人はある研究所に侵入しジョン・レノンのDNAを強奪! 警察との激しいカーチェイスを経て、一人の少年にジョンのDNAを届ける──」

ツアーテーマは「あなたしか、自分のDNAを創造することが出来ない」。ここでいう “DNA” は “生き方” と言えるだろう。

さて、オープニング映像があけて、1曲目は「モーター・ロック / 軋車」。カーチェイスを思わせるスピード感たっぷりの楽曲だ。衣装も当時と同じデザインというのが、またニクイ。会場の空気は真夏の台湾のようにアツくなった!

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・アジアを熱狂させたライブが再現!

さらに、6曲目の「生存以上生活以下」ではマサ(B)がDNA公演のマスコット的存在なクマさんの着ぐるみで登場。もちろん、ストーリーのキーパーソンであるジョン・レノンを歌った「John Lennon+僕 / 約翰藍儂+我」も演奏され、8年前にアジアを熱狂させたライブが再現されていく。

一方で、モンスター(G)の「新しいアルバムを持ってきたので、今日はその中からたくさん披露します!」という言葉どおり、新アルバム『自伝 History of Tomorrow』から日本語曲を含む6曲を披露。アンコールではポルノグラフティの岡野昭仁さんが登場し、歌詞提供した「Song for you feat. Akihito Okano (PORNOGRAFFITTI)」を共に熱唱、アシン(Vo)も「今頃やっと盛り上がって来た!」と笑うほどの大きな拍手に包まれた。

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・武道館はもうひとつの家

2時間半で27曲というのは、前回の武道館公演と同じだ。だが、ムービーを挟んだせいかメンバーによるトーク部分はやや少なかったように感じられる。しかし、それでもアットホームな雰囲気は健在。ストーン(G)も「この温かさ、(武道館は)もうひとつの家に来たみたいだ」とのこと。

またお馴染みの「鳥」のネタも炸裂! ミン(Dr)にいたってはレベルの高い新ネタを語り出し、アシンに「面白くない!」とツッコまれる一幕もあり笑いを誘っていた。

・丁寧につくられたライブ

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各国で行われた過去のツアーは4時間近い公演だ。とくに台湾ではMaydayが会場サイドに罰金を払って延長することも。ハコも遥かに大きい。そんな事情もあり、今回、時間や空間、言語の制約があるなかで、DNAがどのように復刻されるのか気になっていた人も多いだろう。

実際にライブを見て、日本での復刻版は、コンパクトでありながら、台湾コンサート史上最高の観客動員数を打ち立てたパワーをしっかりと残したものだと感じた。同時に、復刻版と銘打ちつつも、Maydayの現在や未来も垣間見せてくれたようだ。何度もライブに参加しているファンも、初DNA、初Maydayも、日本人も台湾人もそれぞれが楽しめたのではないだろうか。

メンバーの中国語トークをスクリーン上で翻訳してくれる「翻訳機」も精度が増し、日本公演スタイルは固まってきつつあるよう。ただ、いつの日か、台湾のようなハチャメチャな演出も見てみたい。「五月天還會再來 / Maydayはまた来るよ(ストーン)」という言葉を信じて、日本においてMaydayが、どのように進化していくのか期待したい。

2日目のセットリストと当日の映像&画像まとめは次ページへ!

参考リンク:Mayday オフィシャルサイト
Report:沢井メグ
Photo:橋本塁(SOUND SHOOTER)