アメリカでは銃による大量殺人事件が多発し、銃規制が大きな問題となっている。第45代米国大統領にドナルド・トランプ氏が当選した後、米国内でヘイト・クライムが増加したこともあり、銃の売り上げが倍増しているとも報じられている。
そんななか、スマホにソックリな超小型拳銃が開発されたのだが、誰かがその銃を持っていても、スマホを手にしているようにしか見えないレベルなのである!
・iPhoneにソックリな超小型拳銃が登場!
アメリカで開発されたスマホにソックリな超小型拳銃は、‟理想的に隠せる” との意味を持つ「Ideal Conceal:アイディール・コンシール」だ。見た目がiPhoneにしか見えないため、通称「iPhone銃」と呼ばれているアイディール・コンシールは、弾丸が通る銃身が2つ搭載された9ミリ拳銃である。
本体に収まっている取っ手部分を安全ボタンを押して引き出し、引き金を引けば拳銃として機能し、弾は2発仕込めるようになっている。なんだか、いかにも『007』に登場しそうなガジェットである。
・スマホだと思った子供が拳銃を手にする可能性が……!?
取っ手が本体に収まっていて、安全ボタンによりロックが掛かっている状態なら誤射の心配もなく、落としても暴発する心配はないという。
だが、見た目がスマホにしか見えないので間違って子供が手にする可能性もあり、極めて危険である。その点について開発者のカール・ジョールバーグ氏は、「他の拳銃と同じように扱い、子供の手の届かないところに保管する必要があります。そもそも、子供が銃に触れることを心配するのなら、銃を所有するべきではないでしょう」と、紹介動画で語っている。
・欧州諸国が「iPhone銃」の流入を懸念
ヨーロッパのメディアは、現地の警察が、アイディール・コンシールが欧州諸国に流れて来ることを懸念していると報じている。小さくて見た目がスマホにソックリなので密輸しやすく、iPhoneの半額ほどの価格、約380ユーロ(約4万6000円)で流通するのではないかと推測しており、テロ事件が相次ぐ欧州では警戒を強めているようだ。
自分の身を守るために銃の所有を余儀なくされ、そのせいで、大量の銃が社会に流通してしまうという悪循環……。日本は、世界的にも銃犯罪が少ないことで知られているが、こんな銃が登場したからには、日本にも流入して来る恐れがあるのではないかと心配である。
参照元:Facebook @IDEAL Conceal – patent pending、YouTube、TECH2(英語)
執筆:Nekolas
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