大麻に覚醒剤にコカインと、今年は薬物関係のニュースがテンコモリ。本人が「やってない」と言ったとしても、冤罪で逮捕されたり、芸能界を引退せざるを得ない状況に追い込まれてしまうのが、今の狂ったニッポンだ。はっきり言って、異常である。
そんな中……捕まえる側の「麻薬取締官(麻薬Gメン)」が、裁判所から捜査令状を取るために「ウソの供述調書」を作ったとして警視庁に逮捕されていた事件をご存知だろうか? しかも、知人の覚醒剤密輸を見逃していた可能性すらあるという。当然、本サイトのドラッグご意見番であるアノ人は、ブリブリ……いいや、プリプリと激おこだ。
・毎度おなじみボブさん登場
今回『麻薬Gメンが警視庁に逮捕されていた件』を熱く語ってくれたのは、毎度おなじみ、危険ドラッグに警鐘を鳴らしまくる正義のドラッグ事情通・ボブ麻亜礼(まあれい)氏である。特に大麻に関しての造詣は深く、専門家と言っても差し支えない。
──ボブさん、厚労省の麻薬Gメンが警視庁に逮捕されたみたいです。
ボブ「はっきり言って “またかよ!” だよな。いい加減にしろ! つい先日は警察官が『ウソ調書』を作ったせいで罪なき人が逮捕され人生メチャクチャにされてたけども、今回は警察じゃなくてマトリこと麻薬Gメンな。この違い、分かる?」
──えっ? 麻薬Gメンって警察じゃないんですか!?
ボブ「ちがうよ。Gメンってのは、厚労省こと厚生労働省の麻薬取締部に所属する麻薬取締官、通称マトリのこと。警察ではないのに、なんと拳銃も持っている。さらに “おとり捜査” も許されているという、かなり特殊な軍団なのよ。特別司法警察職員ってやつだな」
──そういえば高樹沙耶さんを捕まえたのも……
ボブ「そう、高樹さんは警察じゃなくて、厚労省のマトリ。この前の、限界集落の22人が大麻で逮捕されたのも厚労省。対して、清原とかASKAとか、のりピーの元夫・高相祐一を逮捕したのが警視庁……つまり警察だ」
──てことは、薬物関係は2つの組織に追われる可能性があるということですか?
ボブ「まさにそうよ。しかもだよ、警察と厚労省は目的が同じなのだから協力し合わなきゃならないのに、「あいつらには負けねえ」とばかりに、お互いをライバル視してるのか、薬物関係の逮捕の “星” を競い合ってるとかなんだとか……」
──仲良くしろよ(笑)
ボブ「仲悪いのは別にいいけどさ、そうやって競争が激化した結果、テキトーな捜査で “とりあえず逮捕” ってなるわけじゃん。しかも、踏み込んだ捜査をするためには、裁判所から許可をもらう必要があるから、こうしてウソを書くわけじゃん」
──今回、ウソ書いて捜査してた46歳の麻薬取締官について、厚労省は「優秀な取締官だ」と話しているそうですが。
ボブ「キマってんのか? ウソの供述調書で捜査令状を取る取締官のどこが優秀なんだよ。ウソ書いて違法な捜査していようが、とにかくガンガン逮捕してたら優秀なのか? 捜査する側がウソを書くなんて、それこそ “ダメ。ゼッタイ。” だろ」
──さすがです。ちなみに「ダメ。ゼッタイ。」は警視庁ではなく厚労省が普及させようとしている言葉です。
ボブ「ダメ。ゼッタイ。と言ってるテメーらが、捜査する側として絶対にダメ。ゼッタイ。なことしてんだぜ? そんなの絶対にダメ。ゼッタイ。だろ! しかもだ。この優秀な46歳のGメンは、さらなるギルティ(罪)の容疑もあるんだろ?」
──捜査するうえで有益な「チクリ情報」を教えてくれる情報提供者が、実はなんと覚醒剤の密輸をしていたんだけど、それを見逃していた可能性があるんだとか。
ボブ「自分の利益のためなら知人の覚醒剤の密輸は黙認とか、どんだけゲスなんだよこのGメン。ちなみによ、Gメンって全国に約300人いるらしいんだけども、今回逮捕された地獄のGメンは、厚労省・麻薬取締部横浜分室の幹部クラスらしい」
──上司がコレなら……
ボブ「もうさ、警視庁っていうか警察はさ、とりあえず厚労省のGメンたちを、まず全員、徹底的に調べた方がいいと思うんだよ。たたけばホコリが出てくるどころか、たたけばケムリが出てくるかもしんねーぞ? それも白いケムリがな」
──そんな警察は、先日の「ウソ調書」の警察官を逮捕じゃなくて懲戒免職&罰金50万円だけで済まされていますが。
ボブ「他の組織なら逮捕してテメーの組織は逮捕しないとか、警察もダメじゃねえか!! もうどっちもダメ。ゼッタイ。だ! もう警察vs厚労省で、ガンガン潰し合って欲しい……っつーか、今年の薬物関係の捜査&報道の加熱っぷり、異常だよ」
──おかげでボブさん、出ずっぱりです。
ボブ「何を競い合ってるのか知らないけど、たとえばこの前の超ド田舎で大麻を育てて吸ってた22人の人たちを一斉に逮捕するとかホントに異常。ヒマなのかな? 星の数争いなのかな? ネットメディアのPV争いみたいな感じなのかな?」
──まあでも、法律は法律ですし……。
ボブ「たしかに違法だよ。でもさ、その22人、俗世を捨てて田舎に移り住んで、自分らで育てた大麻を吸って生活してたんでしょ? 闇ルートから購入するわけでもなく、売るわけでもなく。別に街に繰り出して暴れたり迷惑かけるわけでもなく」
──ある意味……妖精みたいですよね……
ボブ「いわゆる “社会” を捨て、日本の僻地で、ひっそりまったり幸せに生きてるんだから、ほおっておけばよくね? 彼らよりも先に捕まえるべき闇ルートの組織とか、あるんじゃね? それは絵的に地味だから警察に任せるってこと? いわば『マッポにおまかせ』で、“あの星を〜あげるのは〜あな〜た〜♪” ってこと?」
──それは鐘! ボブさん、今回の警鐘は各方面にガンガン鳴らしますねぇ〜。
ボブ「つうかさ、今年の薬物関係の事件において、逮捕する側も、そして報じる側も、意見を言う人たちも、人として超えてはいけない一線を超えていると思うのは俺だけかな? 薬物関係なら相手に何しても、何を言っても、プライバシー暴きまくっても、暴かなくてもいいところまで暴いても、それが正義だと思ってね?」
──そういえば、ASKAさんのベンツ事件とかもありましたね。
ボブ「仕事なのは分かる。でもさ、“数” とか “星” とかを優先させるばっかりに、人として超えてはいけないラインを超えまくっちゃってると思うんだ。完全に暴走してる。オレからしてみれば、彼らのほうが中毒者に見えるよ。「手柄」という名の麻薬におぼれた中毒者さ。法律(ルール)こそが全てだと教え込まれたロボットたちが、危険ドラッグ『TE-GARA』に夢中。副作用は “人の心を忘れる” だ」
参照元:NHK、TBS
執筆:GO羽鳥
協力:ボブ麻亜礼
Photo:RocketNews24.
▼ボブ「おれはASKAを信じてるぞ」