「断捨離」が空前のブームだ。持ち物を整理し、“いらない” と判断したものは即、ゴミ箱行き。断捨離をしたことがある人なら誰しも、その際に出たゴミの量に驚いたことだろう。
捨てるほど沢山の物を持ち、それでもなお毎日膨大な量のゴミを出し続けている現代人。その現状に警鐘を鳴らすべく立ち上がった人物が、海外にいた。彼は今、「30日間で自分が出したゴミをすべて身に付ける」というプロジェクトに挑戦中だ……!
・「トラッシュ・ミー」プロジェクトとは
ロブ・グリーンフィールドさんは、持続可能な社会を目指す環境保護主義者である。そんな彼が今回目を付けたのが、「ゴミ」だ。アメリカ人が生み出すゴミの量は、平均して1日2キロほどらしい。ロブさんはこのゴミの多さを問題視し、何かアピールする方法はないか? と考えた末に、1カ月間で自分が出したゴミを “すべて身に付ける” ことにしたそうだ。
プロジェクトの名前は「Trash Me(トラッシュ・ミー)」。Trashとは英語で「ゴミ」のことで、直訳すれば「わたしをゴミにして」プロジェクトだ。ロブさんはこのプロジェクトのためにゴミを出さないようにしたりはせず、“平均的なアメリカ人” の暮らしを送るのがルールである。
・ゴミを特注のスーツに入れる仕組み
約60キロの重さに耐え得る特注のゴミスーツはロブさんの全身を覆うようにできている。マチがあってポケット状になっているため、ゴミが出た瞬間にスーツの中にポイっと入れることができてなかなか便利だ。
開始から3日後にはすでに3.6キロものゴミがスーツに収まっており、ひと回り大きくなったように見えるロブさん。こんなんじゃ30日後には一体どうなっちゃうんだよ……。
・プロジェクト発足のきっかけ
「人は自分が捨てたゴミを二度とかえりみない。それを変えたいと思ったのがプロジェクト発足のきっかけ」とロブさんは話す。ゴミスーツを着たまま買い物に行き、地下鉄に乗り、街を歩く姿は、とっても不便そう……。
それでもロブさんは、「どこを歩いても人々の注目の的で、みんな僕を見るとビッグスマイルになるから結構楽しいよ」と前向きだ。
・30日後には60キロ以上のゴミを着ている予想
多くの人は自分が毎日どれくらいのゴミを出しているかなんて気にしないだろうし、私(筆者)もそうだ。でもロブさんの実験を通して、毎日2キロのゴミを世界中の人々が生み出し続けたとしたら恐ろしい量になる、ということは容易に想像できた。
30日後のスーツの重さは、約61キロになると想定されている。これは成人男性1人分の重さを、常に体全体にぶら下げながら生活しているようなもの。生ゴミなんかはほんの2、3日放置しただけで臭ってくるから、大変だろうなぁ。
ロブさんの体を張った前代未聞の挑戦を見守りつつ、私たちは自分たちが出すゴミの多さについて考えるべきなのだろう。それにしても30日後のロブさんの姿が気になるぞ!
参照元:RobGreenfield.TV、indy100、Facebook @Rob Greenfiled、Twitter @RobJGreenfield(英語)
執筆:こやぎ
▼ゴミスーツ着用下でのロブさんの日常生活を映した動画
▼こちらは英語字幕付き