日本で最も有名な大泥棒・ルパン三世は言った。「その子が信じてくれたなら、泥棒は空を飛ぶことだって、湖の水を飲み干すことだってできるのに……」と。実を言うと、マヨネーズも同じだ。
「マヨラー」と呼ばれるほど好きな人がいる一方、高カロリーも叫ばれており、好き嫌いが分かれるマヨネーズ。しかし、普段使わない方にこそ伝えたい。あなたが信じてくれるなら、マヨネーズはエビフライを揚げることもホットケーキをふわふわにすることもできる! 今回は、そんなプロ直伝の「マヨネーズの裏ワザ」をご紹介しよう。
・天下のキユーピーが提案
私(中澤)がその裏ワザを知ったのは、2016年9月27日キユーピー株式会社が東京・仙川のマヨテラスで開催した「マヨネーズの裏ワザ体感会」でのこと。実演、実食、試食などを交えて、文字通りマヨネーズの裏ワザを体感するこのイベント。
先にお伝えしておくと、マヨネーズを使ったからと言って、作った料理がすべてマヨネーズ風味になるわけではない。むしろ、マヨネーズを隠し味的に使うための裏ワザらしい。
・プロの発想
講師は「シニア・マヨスター」という称号を持つ太田莉英子(おおた りえこ)さん。「マヨスター」とはキユーピー内の社内資格で、キユーピーが行っている小学校向けの食育講座の講師を務められる資格だという。そして「シニア・マヨスター」はマヨスターを育てる先生とのこと。平たく言えば、マヨネーズのプロ中のプロである。
それにしても、日々、マヨネーズとガチで向きあっている人が推す調理法は、ことごとく「そこでマヨネーズ!?」と思わされる意外なアイデアの連続だったぞ。それでは、以下にプロの裏ワザ3選をご紹介したい。
・マヨネーズ+ホットケーキ
比較的マヨネーズが好きな私でも「そんな馬鹿な!」と思ったのが、この『マヨネーズ+ホットケーキ』だ。マヨネーズを使うだけで、驚くほどホットケーキがふわふわになる。ただし、ホットケーキにかけるわけではない。
加えるポイントは生地を混ぜる時。ホットケーキミックス150gあたり、マヨネーズ大さじ1.5杯くらいが目安とのこと。出来上がりを食べてみても、もちろんマヨネーズの風味はしない。研究に研究を重ね、量を見極めているのだそうだ。
・マヨネーズ+海老フライ
材料だけ聞くと「なんだ普通じゃん」と思ってしまいがちな『マヨネーズ+海老フライ』。しかし、プロのマヨ使いはやはり出来上がりにかけるわけではない。マヨネーズをかけるのは一番最初。生の海老に対してだ。
マヨネーズを使って衣をつけ、オーブンレンジでチンすれば……あら、不思議! 海老フライの完成。モノが海老フライなので、マヨの量はお好みで。油や鍋を使用しないので片付けが楽なのが最大の長所だ。レンジの「強」で5分くらいとのこと。
・マヨネーズ+プリン
そして最後は、2016年8月29日に日本調理科学会で発表したばかりという最新作『マヨネーズ+プリン』。卵を混ぜる時にマヨネーズを加えることで、出来上がりのプリンが信じられないくらいトロットロになるぞ。
食べ比べるとその違いは明らかで、ひと口食べたら普通に作ったプリンが固く感じられるほど。これまでそんな感情を覚えたことがないだけに、ただただ驚かされた。なお、分量は卵2個に対しマヨネーズ大さじ1杯とのこと。
──いかがだっただろうか。食べてみるまでは信じられないと思うが、分量を守れば、本当にマヨの風味はせずまろやかさとトロけ具合だけが格段に変わる。まるで魔法みたいだ。1度食べたらやめられないマヨネーズの裏ワザ。騙されたと思って試してみてくれよな!
参照元:マヨテラス
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼マヨテラスにはマヨネーズができる工程知るための施設もある
▼キユーピーの創始者・中島董一郎(なかしま とういちろう)
▼マヨネーズありかなしかでふわふわ度が明らかに違う
▼オーブンで海老フライができた
▼マヨなしのプリン
▼マヨありのプリン
▼マヨネーズはとんでもないものを盗んでいきました。あなたの、心です。