オレンジ色にきらめく夕日には昭和の景色がよく似合う。少年時代の「そろそろ帰らなきゃ」という思い出がプレイバックされるのか、懐かしい気持ちには懐かしい風景がマッチするのだ。今回ご紹介する絶景スポット『江川海岸』にも、まさにそんな要素があるように思う。
まるでジブリ映画『千と千尋の神隠し』のようだと噂される風景とは……東京から約1時間で行けると聞いたので早速行ってきたぞ。どうぞじっくりご覧いただきたい。
・変な花屋
今回やってきたのは千葉県木更津市だ。先述した通り、アクアラインを利用すれば都内から約1時間で行けるので、秋のドライブにもちょうどいい距離感だろう。昼過ぎに目的地付近に到着したが、噂の絶景スポットが本気を出すのは夕暮れ時とのことなので、少し近所を散策することにした。すると……。
どの角度から見ても怪しい「変な花屋」が、珍スポット特有のオーラを放ちながらこちらを見ている。絶景を見に来たので当然スルーしたかったのだが、黄色い車が放つ異様なパワーに引き寄せられて気がつけば車の裏に。何か書いてあるようだ……「夢がかなうよ☆」って、うるさいわ!
・いよいよ夕方
気を取り直して夕方、ほとんど迷うことなく目的地に到着。さあ、爽やかな風に吹かれながら海岸へと歩いていこう、とても気持ちいい。今日のこれまでの記憶を潮風が洗い流してくれる。
そして5分ほど歩いた頃に噂の電柱が……おおおお、想像以上の世界だ。キラキラと輝いている夕日が景色全体をノスタルジックに演出している。人も海も電柱もキレイだ……赤く染まったこの時間だけは、大人が少しだけ子供になれる。
・アサリ密漁の監視小屋に送電するため
聞くところによると、電柱はもともとアサリ密猟の監視小屋に電気を送るために作られたらしい。現在、通電はしていないが電柱も老朽化が進み危険なため、砂浜エリアへ入ることはできないようになっているとのことだ。ただ、それでも間違いなく美しい景色を楽しむことはできるだろう。
また、空気が澄んでいる早朝や夜の工場夜景も見ごたえアリとのことなので、機会があればぜひ足を運んでいただきたい。その際は、マナーを守って気持ちよく観光を楽しんでくれよな!
Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]
▼時間によって様々な姿を見せてくれる江川海岸
▼夕暮れ時が美しい
▼富士山のシルエットも美しい
▼だんだん工場に明かりが灯る