いま世界でもっとも有名なゲーム『ポケモンGO』! 爆発的なブームは落ち着いたかのように見えるが、その一連の流れを指をくわえて見るしかなかった国がある。ご近所で言えば、韓国、そして中国である。
そんな心を慰めるかのように、俗に “パチモンGO” と呼ばれる類似アプリがいくつか確認されている。そんなパチモンGOと呼ばれるなかで最初期にリリースされたモノが、こっそりタイトル変更。“パチモン” の称号を返上しようとしているようだ。
・タイトル、変えよっかな……
それは以前の記事でも紹介した中国アプリ『城市精霊GO』だ! ポケモンGOより早くリリースされたものの、「位置情報を使ってモンスターを集める」「名前が似ている」など類似点が多い。
ゲームに登場する “精霊” も何となくポケモンテイスト。キャラクターデザインにポケモン同人の絵師が起用されているためである。
──それはさておき。そんな『城市精霊GO』について、2016年7月末頃に中国版Twitter・Weiboで気になる投稿があった。
「公式が『パクリって言われるのでタイトルから “GO” を外そっかな……』と言っているらしい」。
・本当に名前が変わっていた
え、何その気弱発言!? なんか、かわいい……憎めない……! だが、この書き込みはあくまでいちネットユーザーのもので、他に一切情報がなかった。サラっと流していたのだが、しかし! 8月の更新で本当にタイトルが変更。『城市精霊GO』から “GO” が外れ、『城市精霊』というタイトルになっていた。
・開発者「パクリじゃない」「ポケモンをリスペクト」
実は、ポケモン同人絵師のEiddiwさんは、『城市精霊』の開発にも携わっているそう。中国メディアに対し、パクリではないと主張している。何でも、ポケモンGO開発のきっかけになった2014年のエイプリルフールの段階ですでに構想もあったのだとか。この点は確かめようがないものの、『城市精霊』の方が先にリリースされたのは事実である。
Eiddiwさんは、小さい頃からポケモンに親しんでいたそうで、同人誌を作っちゃうほどリスペクトしているのだとか。パクったつもりはなく、「ちょっと共通点があるだけで、パクリ認定しないで」という旨をコメントしている。
では、なぜ当初のタイトルに “GO” がついていたのかというと、それは「今となってはわからない」らしい。お、おう……!
・どっちかというとDS版っぽい印象
パチモンなのかどうかは、実際に遊んでみればわかるだろう。ちなみにゲームの進め方は、手持ちの精霊を地図上に現れた精霊と戦わせ、精霊のカケラをゲット! カケラを集めて精霊を合成するというもの。またガチャでもゲットできた。どちらかというと、DS版のポケモンに位置情報やソシャゲ要素を絡ませた印象である。
そして、ひとつポケモンGOより素晴らしい点があった。それは非対応地域でも遊べるということ!! 日本はダウンロードこそできるものの、地図情報が入っていない。すると
「あなたの地域は非対応だから、位置情報を中国の国際空港ってことにするね! 好きな空港で遊んでね!!」
と、北京、上海、広東、福建の4つの空港を選択するよう促された。救済措置があるのはポイントが高い! 名前は紛らわしいし、ポケモンGOと類似点がないわけではないが、独自のシステムも取り入れられていた。というわけで、私のアカウントは、いま上海浦東空港で遊んでいることになっている。
参考リンク:触楽網(中国語)
執筆:沢井メグ
Screenshot:城市精霊(iOS)
▼『城市精霊GO』改め、『城市精霊』!
▼画面がガチャガチャしているところが中国のゲームっぽい
▼私はいま、上海にいる……!!
▼戦闘は自動で進むのでラクチン
▼動画。モンスターがまた可愛い
▼そしてチュートリアルに出て来るアシスタントちゃんがまた可愛い