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最近テレビCMが長いと感じたことはないだろうか? 私(佐藤)は結構テレビを見ている方なのだが、バラエティなどで番組後半になると、「このあと衝撃の事実が明らかに!」とか何とか言って、CMが入りまくり、CM後に超どうでもいいことが明かされるパターンが多い。全然衝撃的ではないうえに、そのまま番組がエンディングを迎えるパターン。

はっきり言って飽きた! CMカットして、そのどうでもいいことを早く伝えろよ! と思う。さて、実際どのくらい番組中にCMが入っているのか、計測してみた。その結果、衝撃の事実が明らかにーーーッ! チャンネルはそのままッ!!

・3時間の特番でどれだけCMが入るのか?

私が最近気になったのは、2016年7月17日に放送された、『黒柳徹子だけが知っている THEテレビ伝説60年史』(テレビ朝日系)である。黒柳徹子さんのテレビでの足跡を辿りつつ、これまでのテレビ放送の歴史を振り返るという内容だった。18時57分から21時56分の3時間特番。その3時間の間にどれだけCMが入ったのかを確かめたところ、以下の通り。

・『黒柳徹子だけが知っている THEテレビ伝説60年史』3時間放送の間に入ったCMの時間

放送開始(18時57分)
CM1 2:00
CM2 2:00
CM3 2:15
放送開始から1時間(19時57分)
CM4 2:15
CM5 2:00
CM6 2:15
CM7 2:00
放送開始から2時間(20時57分)
CM8 2:15
CM9 2:15
CM10 2:45
CM11 2:30
本編終了
CM12 3:20(次の番組の前フリを含む)
21時56分

・中盤で30分以上CMなし

CMの放送時間だけを合計すると、27分50秒となる。放送時間の3時間のうちの30分がCMだ。都合12回のCMが、3時間の間に均等に差し込まれる訳ではない。おおむね1時間のうちに4回CMが入るのだが、後半になるにつれて、CMの入る間が短くなっていた。

・後半30分に立て続けにCM

また、番組前半では2分のCMが立て続けに流れるのだが、放送開始から2時間を境にして約30分間CMが入らないパートがある。番組の山場にCMを差し込まないように構成されている。そのしわ寄せで後半30分の間に4本のCMが続けて入っていた。

しかも、前半は2分~2分15秒であったのに対して、“CM10” と “CM11” は2分45秒と2分30秒の長さ。コレがとても長く感じさせているのだ。おそらく、番組終盤にハイライトを持ってきて、CMに注目させようという意図があるのではないだろうか。

・テレビではCMをスキップできない

まあ、番組を作るのには、スポンサーの力が必要なのはわかる。しかし、一番注目する場所で水を差されたうえに、超どうでもいい内容をもったいぶって伝えられると、「なんだコレ」と思わざるを得ない。最近の子どもたちは、あまりテレビに良い印象を持っていないという。というのは、YouTubeのように広告をスキップできないからだ。従来のテレビCMの概念を壊すような、斬新なやり方がそろそろ登場しても良さそうなものなのだが……。

「衝撃の事実は60秒後!」とか、もう本当にいいので、違う見せ方をして欲しい。

参考リンク:黒柳徹子だけが知っている THEテレビ伝説60年史
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24