「個人情報漏えい」。ニュースで度々耳にする言葉である。実際に被害に遭ってしまった人もいれば、 “自分とは無関係” 、と他人事のように考えている人もいるだろう。
でもそんなあなたの個人情報、すでに漏れているかもしれない……。飲食店やその他さまざまな商業施設でよく目にするコレ、「いいね!で◯◯サービス!」。さっそくFacebookページを開き、すぐさま「いいね!」をポチっ……。ちょ、ちょっと待ったぁーーーッ! その前に、これから紹介する動画を見て欲しいのだ。個人情報について意識が変わること間違いなしだぞ!
・1枚のボード
動画を再生すると、一見ごく普通のコーヒーショップの風景が映し出される。せわしなく入れ替わるお客さん、元気な店員、明るい店内、そして何気なく置いてある一枚の手書きボードには「私たちのFacebookページに “いいね” をしてくれたらコーヒーを1杯無料で差し上げます」の文字が……
・“あなた” が特定される……!
スマホなら画面をポンッとタッチするだけで温かいコーヒーがタダで手に入るのだから、このサービスは多くの人にとって魅力的だろう。実際に「Facebookページに “いいね” をしました」と、スマホの画面を店員に見せに来るお客さんが続々とやってきた。しかし次の瞬間……!
店の外に待機していた謎のワゴン車に乗る人物たちが “いいね” を確認!! あとは店員が、カップに書き込むためにお客さんの「名前」を聞き出してワゴンに伝えれば、目の前にいる人物と、 “いいね” をした人物が完全に一致する。
・個人情報漏えいの瞬間
その後ワゴンの集団は、個々人のFacebookページのチェックにかかる。そこにはなんと……その人の生年月日、住所、出身地、電話番号、職業や大学、宗教などなど挙げればキリがない。あげくの果てには利用している銀行まで……! ありとあらゆる個人情報が露出していたのである。
ワゴンの人物から情報を得たコーヒーショップの店員は、それぞれのお客さんに「あなたはダミアン。歳は26歳、職業はフィットネスインストラクターね」という具合で、Facebookから得た本人の個人情報を伝えていく。もちろんお客さんは、店員がどのようにして情報を得たのか知る由もない。「何でそんなこと知っているの???」とキョトンとするばかりだ……。
コーヒーショップの店員とワゴンの集団は、この実験の仕掛け人。そう、これはただの社会実験なのだ。とはいえ、実際いとも簡単に大勢の個人情報を入手できてしまったじゃないか……!
・プライバシー設定の再確認を
Facebookのみならず、InstagramやTwitter、LINE、その他もろもろ。みなさんがお使いのSNSアプリの、「プライバシー設定」はどうなっているだろうか? 友達や家族など、何らかの繋がりがある人間 “以外” の人にも、個人情報が見えている状態の設定ならば、変更しておいた方が良いかもしれないぞ。この実験でも分かったように、個人情報はこんなにも容易(たやす)く漏れることがあるのだから……。
参照元:Facebook、Mashable、Cifas(英語)
執筆:こやぎ
▼個人情報が漏れていく……!
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