米と牛乳。今はどうかわからないが、記者の時代の給食で幾度となく登場した組み合わせである。食卓で米と牛乳をセットで食べる機会はなかなか無いので、いま思うと不思議な組み合わせではあるが、おそらく牛乳の栄養が育ちざかりの子供たちにはピッタリなのだろう。
それはさておき、過去に何度も口の中で交ざり合った米と牛乳だが、本当の意味で米と牛乳が交ざり合った料理を食べたことがある人はそう多くないハズ……。つまり「牛乳で炊いた米」である……。
・普通に考えれば美味しくなさそう
広ーい視野で考えると、炭水化物と牛乳の組み合わせは悪くない。むしろイイ。生乳をたっぷり使用したパンや、ホワイトソースがまんべんなくかかったグラタンなど、どれも普通にメニューとして普及しているし、味ももちろんイイ。だがだがしかし、だがしかし……。
白米と牛乳となると話は別である。百歩譲ってドリアまでは美味しいが、それ以外となるとメニューとしてほぼ存在しない。もしくは存在を知られていないほど一般的ではない。ということは、普通に考えれば美味しくはないのだろう……。いや、マズいのかもしれない。
・牛乳で米を炊くだけ
だが、地球レベルの天変地異が起き「米はあるのに水がない! 牛乳なら……」なんてことが起こらないとも限らない昨今の異常気象。ここはいっちょ万が一のときのために、米を牛乳で炊いてみることにした。
調理方法はそのまま、炊飯器を使用し米を牛乳で炊くだけである。炊飯器にセットされた「米+牛乳」はイヤな予感しかしないが、あとは野となれ山となれ。約30分後、炊き上がった炊飯器のフタを開けてみると……!
古米? あれなんか黄色くなってるんですけど! だが香りは思ったよりもいい感じで、グラタンやクリームシチューのようである。妙にきつね色のおこげが多かったのも特徴的ではあったが、とりあえず食べてみることにした……。超おっかNEEEEEEEE!
・味は意外と普通
食べてみると意外や意外、味は通常の白米とそこまで変わらない。おいしくなったかと言われれば微妙だが、決して格段にマズくなってはいない。見た目は黄色くなりかなり怪しいが、牛乳っぽさは特別感じなかった。
なお、牛乳ご飯で一般社団法人日本乳業協会公認レシピ「牛乳茶漬け」を試してみたところ、決して美味しくはなかったことだけは記述しておこう。ただし、これは牛乳ご飯のせいではない、レシピそのものに問題があると思われるが……。
結果として、米を牛乳で炊くと「美味しくはならないけど格段にマズくもならない、香りはグラタンっぽいご飯」が出来ると判明した。万が一、「米を炊く水がない……ハ! 牛乳なら!!」なんて事態に陥った際には思い出してほしい。
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼米と牛乳を用意。
▼不安しかねえ……。
▼古米? と思うほど黄色くなってしまった。
▼妙におこげが多い。だが香りはグラタンやクリームシチューのよう。
▼いざ実食!
▼悪くないけど難しい味だなー!
▼牛乳茶漬けもやってみた。
▼うむ、普通に美味しくない。
▼食い切ったけどな!
▼思ったより悪くならなかったぞ!