水道水をそのまま飲む家庭は、最近は少ないのではないか。ミネラルウォーターをまとめ買いしたりと、飲み水にお金をかけるのが普通になった。浄水器もその選択肢の1つだが、今回の主役は、『クリンスイ』というポット型の浄水器だ。
『クリンスイ』は、なんでも雑菌やトリハロメタンなど15物質を除去出来るのだという。つまり、水をめっちゃキレイにろ過してくれるのだ。そのろ過能力は、オレンジジュースすら透明にしてしまうほどらしい。すげー! じゃあ醤油は? 醤油も透明になるの? 思いついてしまったので実験してみた。
・ポットに入れるだけ
Amazonで『クリンスイCP002』を税込2491円で購入した(2016年5月24日現在)。使い方は簡単で、水をポットに入れて放置しておくだけ。タンクに入った水を、カートリッジに内蔵された中空糸膜フィルターが勝手に浄水してくれる。キレイになった水が、ポットの下の部分に溜まる仕組みだ。
・醤油をろ過する
もちろん普通はここに水道水を注ぐのだが、今回はなぜか醤油を注ぐことにする。浄水器でろ過したら一体どうなるのか? どんな味になるのか? オレンジジュース以上にまったく想像が出来ない。誰も得をしない壮大な実験が、今始まる!
・実験開始
緊張の一瞬である。この『クリンスイ』、上から水を入れると、ろ過されてチョロチョロと下に溜まっていく。それは醤油も同様のはずだ。固唾を呑んで見守る私(あひるねこ)。醤油を入れてからろ過されるまでの時間はわずか数秒だが、それはまるで永遠かのように思われた。さあ、どうなる?
こ、これは……! 水が出た! 水が出てきたぞーーーーー!! 無色透明な液体が底に溜まり出したではないか。醤油がろ過され透明になっているのだ。マジで透明すぎる。政治資金もこのくらい透明だったらと思わずにいられないレベル。すげえ。あの真っ黒な色はどこへ行ったんだ? とにかく、化学すげえ! 『クリンスイ』SUGEEEEEEE!!
・暗雲立ち込める
残念なお知らせだ。歓喜の時間はそう長くは続かなかった。ろ過を初めて数十秒後。あれ? なんか茶色くなってない? 透明だったはずの液体に、徐々に変化が現れた。しばらくすると、一気にめんつゆ感ある色合いに。ど、どうしてしまったというのだ?
その色はさらに濃くなっていく。もはやただの醤油やないか! ついに『クリンスイ』はろ過することを諦めたかのように、その機能を停止したのだった。やはり醤油はヘヴィすぎたのか……。フィルターがお釈迦になってしまったのだと思われる。
・味はどうなったのか
ろ過前と後の醤油を並べて見比べてみると、ろ過後の方がわずかに色が薄い。これ、味はどうなったんだ? しょっぱさは変わるのか? 実は味がほとんど無くなっていたりして……。
それぞれ舐め比べてみた。しょっぱさはほとんど同じ。うん、どっちも醤油だわ。ほとんど変化がない上に、ろ過後はろ過前より決定的に味が劣化しているという無慈悲な結果となった。何か大事なものがスッポリ抜け落ちてしまったかのような、今の私の心情とよく似た味である。
・結論
ここで実験は終了となった。結論から記そう。醤油はやめておけ。透明にならない。味は劣化する。フィルターが1発で使い物にならなくなる、という誰も幸せにならない未来が待っている。正しい用途で使用することを激しくオススメするぞ。醤油は、やめておけ。
参考リンク:三菱レイヨン・クリンスイ、Amazon「三菱レイヨン・クリンスイ ポット型浄水器 クリンスイCP002 」
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
▼Amazonで『クリンスイCP002』を税込2491円で購入(2016年5月24日現在)
▼醤油をろ過したらどうなるのか実験してみた
▼醤油を注ぐ
▼さあ、どうなる?
▼無色透明な液体が出てきたぞーーーーー!!
▼政治資金もこのくらい透明だったらと思わずにいられないレベル
▼しかし……
▼透明だったはずの液体に、徐々に変化が現れた
▼あれ? なんか茶色くなってない?
▼一気にめんつゆ感ある色合いに
▼もはやただの醤油やないか!
▼左がろ過前、右がろ過後
▼しょっぱさはほぼ同じで、ただただ味が劣化しているという無慈悲な結果に
▼結論、醤油はやめておけ