フランス・パリと言えば、世界で最もアルフィーの高見沢さんっぽい街だ。つまり、優雅にしてオシャレな街である。「パリで流行っているファッション」というだけで最先端だと思ってしまうし、何ならパリで使われているトイレットペーパーでさえ、「きっと紙質がスベスベに違いない」とか勝手に想像してしまう。
そんなパリの駅ナカに、日本らしさ全開の駅弁屋があるという。説明するまでもないが、日本の “あの駅弁” を売っているのだ。個人的に駅弁は大好きだけど……大丈夫なのか!? パリというシャレオツなリングで戦えるのか? 心配でたまらないので、実際に行ってみた。
・パリ市内の主要駅の中にある
その駅弁屋は、パリ市内の主要駅の1つ、パリ・リヨン駅にある。大きな駅だから構内は広く、いたる所にパンやらサンドイッチやらを扱っている売店が。「この中のどこに駅弁屋があるんだ?」と思いながら周囲を見渡すと……あっ!
あっっ!
あったーーーーーー!
佇まいからして和風のお店を発見! 漢字で「駅弁」と書かれているから、間違いない。そのままお店に近づいて行くと、ガラスケースの中にはお弁当の中身のサンプルが並んでいる。この食品サンプルだけでも十分に日本っぽいぞ。
メニューを見れば、『幕之内弁当』(15ユーロ・約1900円)、『パリ リヨン弁当』(15ユーロ)、『日本のおもてなし弁当』(13ユーロ・約1600円)といったお弁当類の他にお茶、さらには おかき、あられなどのお菓子類まで。どこからどう見ても、日本の駅弁屋そのものだ。
・一番人気の駅弁をゲット
おまけに店員さんも日本人。日本語が通じることに安心しながら、「フランス人の間で駅弁の人気はどうですか?」なんて聞いてみると、日本の弁当自体が “Bento” として人気だから、お店の駅弁もなかなかの売れ行きだと言う。中でも「一番人気は『幕之内弁当』」とのことなので、1ついただくことに。
歌舞伎役者のイラストがあしらわれた、これ以上ないほどに日本っぽい包み紙を取って中を見ると……
炊き込み系など3種類のごはんに加え、ひじき、天ぷら、かまぼこ、煮しめに卵焼き……。それらが9つの仕切りの中でキッチリと行儀よく収まっている。見た目は文句なし! というか、これは駅弁の中でもかなり上品なヤツや!
そして味は……炊き込みご飯といい、煮しめといい、卵焼きといい、ほんのりと効いたダシの風味が最高〜〜〜〜! 日本で食べる駅弁と何ら変わらない。いや、東京駅で売っている1000円オーバーの駅弁より、こちらの方が上という印象だ。もちろん、東京駅では何種類もの駅弁が販売されているから、モノに依るだろうけれど。
・期間限定
ちなみに、この駅弁屋はJR東日本のグループ会社が出店した店舗で、営業は2016年4月30日まで。そう、期間限定なのだ。本来は昨年2015年の12月1日〜16年1月30日までの期間でオープンする予定だったのだが、パリ同時多発テロの影響で営業開始が遅れ、オープン時期がずれ込んだらしい。
というわけで、あと1カ月とちょっとの営業だから、もしその期間にパリに行く機会がある人は是非とも立ち寄ってみてくれ! 正真正銘の日本の味を堪能できるぞ。
・今回ご紹介した店舗の詳細データ
店名 駅弁 EKIBEN
住所 フランス パリ・リヨン駅ホール2内
営業期間 2016年3月1日〜4月30日
営業時間 8:00~20:00