
サラリーマンの街・新橋。私(中澤)は今、駅に直結した「新橋駅前ビル」の入り口に立っている。ここでふと立ち止まってしまったのには理由がある。このビルの入り口から先がやたら薄暗いのだ。その暗さと言えば、駅とビルの間にハッキリラインが見えるレベル。電気はついているので営業していることは間違いないのだが……妙にもの寂しいオーラを放っている。
ウマいそば屋を求めて色んな街を放浪する「立ちそば放浪記」。今回は、なんとも探求心を煽られるこのビルの一角に隠れたこだわりのそば屋をご紹介したい。その名も『おくとね』である。この店のまいたけ天を知ったら最後、他の店でまいたけ天を食えなくなるレベルだ。
・ゴーストタウンのような荒涼とした香ばしさ
新橋駅前ビルの地下1Fに降りると、ゴーストタウンのような荒涼とした雰囲気が出迎えた。飲み屋が多いため、昼時はシャッターが降りているのだ。他の駅の駅前ビルと比べると名前負け感が凄い……。そんな中に溶け込むように開店しているこの店。
開店中であるにもかかわらず、店の前には材料の箱などが置かれている。こ、香ばしい……。そんな状態でも、店にはサラリーマンの行列ができていた。サラリーマンの嗅覚の鋭さを改めて思い知る。
・とんでもないサイズのまいたけ天
店内は、立食いカウンターのみのシンプルな造りだ。一番奥にある厨房で「まいたけ天そば(450円)」の食券を渡す。作り置きされているまいたけ天を見ると、器の1.5倍はありそうなサイズである。
どうするのかと思っていると、店のオヤジはそばとつゆが入った器とトングを使って、まいたけ天を器用にたたんで収納した。何気にプロの技を感じるぜ。
・まいたけにとりつかれた男
そばを受け取り、手元で見てみるとさらにまいたけ天のデカさに圧倒される。マジでこんなまいたけ天初めて見た……。なお、使用しているまいたけは、基本的に群馬県の奥利根のものだが、季節ごとに食感と香りが良いものを選んでミックスしているのだとか。恐ろしいほどのこだわりだ。まいたけにとりつかれているとしか思えない。
・まいたけ天のラストエンペラー
食べてみると、サクサクした衣の食感と風味豊かなまいたけがハーモニーを奏でる。間違いない……今まで食ったまいたけ天の中で一番ウマい! 甘めでコクのあるつゆとも抜群の相性で、ひたひたにして食べるとまいたけの風味もアップする。まさに、まいたけ天のラストエンペラー。
・心のオフクロさんに出会える店
さらにそばはコシがある上、のど越しも良く、ホッとするような懐かしい味である。つゆとまいたけ天と合わさった時の安心感は、オフクロの味のようだ。新橋のサラリーマンたちがこの店に列を作る理由がわかった気がする。
どうしても疲れてしまいがちになる都会の生活。もし東京砂漠で心がすり減ってしまった時は、この店を訪れてみてくれ。心のオフクロさんがあなたを癒してくれることだろう。
・今回紹介した店舗の情報
店名 おくとね
住所 東京都港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号館 B1F
営業時間 7:00~20:00
定休日 土・日・祝
Report:立ちそば評論家・中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼周りの雰囲気に溶け込むように開店している
▼まいたけにとりつかれているとしか思えないほどのこだわり
▼こんなまいたけ天初めて見た
▼まいたけ天のラストエンペラー!
中澤星児







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