クルマの中でコンセントプラグを使う電化製品を使いたい時は、シガーソケットにインバータを接続すればOKだ。しかし、ドライヤーなど、あまりにも消費電力が大きい電化製品は使わないほうが良いだろう。バッテリーが上がってしまうからだ。
しかし! この世の中には、ドライヤーなんて余裕のヨッチャン、大型冷蔵庫に電子レンジ、果ては洗濯機まで使えてしまう “走る蓄電池” とも言えるクルマが存在する。それこそが日産の100%電気商用車『e-NV200』だ。そんなに電気が使えるならば、おそらく風呂の湯も沸かせるだろう……ということで、露天風呂を試してきた!!
・最も重要なのは場所選び
まず準備したのは、子供用プールと、水を温める1000Wのヒーター、あとはバケツとコードリールなどなど。露天風呂気分を高めるために、黄色いケロリン洗面器なども用意した。あとは、露天風呂を楽しみたい場所に『e-NV200』で移動するだけ……
……だったのだが、なかなか「ここだ!」という場所が見つからない。我々の目的は “日の出とともに朝日と海を眺めながら電気で沸かした露天風呂に入る” こと。しかし、すべての条件を満たす場所がなかなか見つからず、もう時刻は午前2時に!
よほど眠かったのか、根性なしの佐藤記者は「もうリスケ(日程変更)しようぜ……」などと弱音を吐き始めたが、私は軽く黙殺しつつ、Googleマップの衛星写真を使いながら最適な設置場所を探し続けた。ここまで来て、あきらめるわけにはいかない。
・ついに見つけた!
そして……午前3時を過ぎたあたりで、まさしく「ここしかない」という場所を発見! 駐車場から海が近いので、コードリールの長さも足りる。日の出まで、あと3時間半しかない。今しかない! 我々は大急ぎでプールを膨らまし、バケツリレーで水を入れ、『e-NV200』のパワープラグにバケツヒーターのコンセントを接続した。
・湯加減はどうか!?
──しばし車内で就寝し、目が覚めたら、もう日の出! ヒーターで約3時間プールの水を温めたが、はたしてお湯になっているのだろうか? とりあえず『e-NV200』のバッテリー残量はバリバリ余裕。ダメ押しとばかりに電気ケトルで熱湯も作りつつ、スッポンポンになった佐藤記者を露天風呂に入れてみたところ……
佐藤「ぬるい〜!」
どうやら、ぬるかったらしい。さすがに1000Wのヒーターを3時間入れておくだけでは、子供用プールの水をお湯にすることはできなかったということだ。
しかし、実際に露天風呂に入った佐藤記者に感想を聞いてみたところ、「実はそこまで寒くなかった」とのこと。「冷たい」のではなく「ぬるかった」のだ。そう、単に温めの時間が足りなかっただけなのだ。ということは、余裕ある時間さえあれば “電気自動車で露天風呂” は可能であると言えよう。
もしもあと2時間〜3時間あったら……と思うと、正直悔しい。いつか必ずリベンジしたい。海ではなく、“富士山のふもとで露天風呂” なんてのも最高かも。肝心なのは場所選び、あとは風呂を温めるための時間、そして最後は “あきらめない心” と根性だ。
参考リンク:日産『e-NV200』
Report:GO羽鳥&佐藤英典&K.ナガハシ
Photo:RocketNews24.
▼予告編動画。ノーカット完全版は、この記事の最後にあるよ!
▼何度もファミマの充電ポイントに助けられた。ファミマ最高!
▼ファミマに人懐っこいネコがいた。ファミマ最高!
▼バケツリレーで水を入れる
▼1000Wのバケツヒーターを……
▼日産『e-NV200』に接続して……
▼ブルーシートをかぶせて冷めないようにする
▼ちなみにこちらがパワープラグ
▼あとは寝て待つ
▼起きたら朝日が!
▼佐藤、いったーっ!
▼なんだかよくわからない感動があった
▼電気自動車露天風呂【ノーカット完全版】