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グローバリゼーションが進み外国人と接する機会が増えた昨今、町で日本人と外国人のカップルを見かけることがよくあるのではないだろうか。

言葉や文化が違えば、相手に想いを伝える上で様々な問題もあるだろう。また一方で生まれ育った環境が違うからこそ、相手から学べることもたくさんあるはずだ。では外国人たちは日本人と付き合って、どこに良さと大変さを感じているのだろうか?

ということで、日本人と付き合ったことのある、もしくは日本人と結婚している外国人4名に「日本人と付き合って気づいた日本人恋人のいいところ、悪いところ」を聞いてみた! 以下がその答えである。

【No.1】20代ドイツ女性

・悪いところ
「時々、とても大きな文化の違いに悩まされます。例えばドイツでは仲が良い異性の友達の家に泊まることはごく普通なのですが、私の日本人の彼氏は非常に心配し、ヤキモチを焼きます。もちろん泊まることについて事前にちゃんと話し合っておけば、大丈夫です」

・いいところ
「私の国では、付き合い始める時に告白はしません。最初は友達から始まり、一緒に映画や食事に行ったりして、告白なしに関係性が恋人へと徐々に変わっていく感じです。しかし日本ではそうではなく、かなりの数の人が告白しますよね。私はこの日本の告白文化が本当に好きです。私の彼氏が告白してくれた時は、自分が特別な存在であることを感じられたし、何より幸せな気持ちになりました!」

【No.2】30代アメリカ男性

・悪いところ
「私が付き合った日本人女性の多くが、日本式の交際関係とアメリカ式の交際関係のいいところだけを取ろうとしていました。そこに一切の妥協はありませんでした。ハリウッドスタイルのロマンス、レディーファーストの精神、家事全般の手伝いを求める一方、名声のある仕事への就職、長時間労働、デート代の負担、いい収入、公の場での日本人らしい振る舞いを求めてきます。

また付き合った日本人女性のなかには、焦って結婚や同棲をしようとする方もいました。30いくつの私にとっては、ちょっと早すぎるといった感じでした」

・いいところ
「交際において私は全く伝統的ではない上に、私自身が料理好きということもあって、交際相手に料理したり掃除したりすることを求めたりしません。しかし1日たくさん働いて、帰ってきた時に出来上がったばかりの温かい夕食があると最高ですね。

また2人で話す言語を自由に変えられるのもいいところです。たくさん人がいるところでも、2人だけが分かる秘密の言語で会話ができますから」

【No.3】30代アメリカ女性

・悪いところ
「私と主人の場合、悩みの種は公の場での愛情表現です。アメリカ人のスタンダードから見ると、公共の場での愛情表現に関して私はかなり保守的な方なのですが、私の主人はさらにその上をいきます。手をつないだり、別れ際にチュッと軽くキスしたりすることさえも主人には無理なようです。

例えば長旅に出る私を駅まで送ってくれる時に、別れのキスはしてくれません。私を嫌がっているからではなく、ただ恥ずかしいからしてくれないのは分かっていますが、それでも時々冷たく感じてしまいます」

・いいところ
「言葉の壁は問題になるとよく言われますが、私の場合、それが時々ありがたく感じます。英語のネイティブから言われたら怒るようなことを主人が言うときがあるのですが、主人はネイティブではないので、彼が本当に言わんとしていることをよく考え、分からない時は本人に尋ねなければいけません。

私が日本語を話している時は、主人もきっとこのように行動しているはずです。よって言葉の壁があるからこそ、相手の意見により注意深く耳を傾け、相手が本当に言いたいことについてより深く考えていると思うのです」

【No.4】30代イギリス男性

・悪いところ
「これは日本人だからという理由ではないのですが、2つの言語でコミュニケーションを取っていると、問題が生じることがあります。過去に何度か日本人の彼女とケンカしたことがあるのですが、それは気づかないうちに私が不適切な言葉を言い、誤解を生じさせたからだと思います。目の前で起こっていることを話すのは簡単です。しかし母国語ではない外国語で感情や考えを伝えるのは難しいことなのです。

それから日本人の女性は、公の場で自分の感情を見せることに対してとてもシャイです。勘違いしないで下さい。私はみんなの前で過剰にイチャイチャするカップルは嫌いですよ。それでも私がレストランで彼女のほっぺとかに軽くキスしようとすると、嫌がりますね」

・いいところ
「全体的に見ると、私がお付き合いした日本人女性は気配りができ、そして思いやりのある方ばかりでした。これは私がお付き合いした女性だけに対して言えることなのかもしれませんが、パーティーで彼女が他の男とどこかに消えたり、彼女が浮気したりすることを心配するなんて一度もありませんでした。

これは相手の国籍がどうこうというより、相手の性格からきているものだと思います。時は2015年であり、様々な国が密接につながっている今の世界の現状を考えると、私たちの言動が生まれ育った場所によって形作られることは少なくなっていくのではないでしょうか」

……以上である。いかがだっただろうか? 非常に興味深い視点ばかりだったのではないだろうか。特に記者(私)は、「言葉の壁があるからこそ相手の心の声により注意深く耳を傾けることができる」という考え方に驚き、感銘を受けた。一般的に問題と感じそうなことでも、考え方を変えることでプラスに転じるということである。

そう、何事も考え方次第! 「言葉が通じない相手とのコミュニケーションは怖い」と考えている方は、「言葉が通じない相手とのコミュニケーションにおいてこそ対人関係の本質が学べる」と考え方を変え、どんどん外国文化との交流を楽しんでいってほしい!!

Report:田代大一朗
Photo:RocketNews24.
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