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中国河南省嵩山(すうざん)の名刹にして、中国武術の聖地「少林寺」! 少林寺には本殿や武術を見学できる演武場のほか、食堂もある。ここでは、実際に少林寺僧も食している精進料理が食べられるというのだ。

だが、少林寺にいたガイドさんによると「激マズだから行かない方がいい」……らしい。えっ、ガイドが全力で勧めないとかよっぽどじゃないか!? かえって興味が沸いてきたので、無視して突撃してみた!!

・現地ガイドがオススメしない『少林寺食堂』へ行ってみた

少林寺食堂があるのは、ちょうど本殿のお隣である。敷地内で食事ができる場所と言えば、ここくらいだが、それでもガイドさんは「マズイからやめておけ」。さらに食堂から出てきた観光客も「マズかったな」とボヤいているではないか。これはガチでヤバいやつなのか?

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・1人当たり930円で精進料理5品

食堂に入りメニューをチェック。料理は全てセットメニュー。単品はなく、人数を伝えると人数分のご飯とおかずが提供されるというスタイルだ。

2人前を注文したところ、ご飯2膳にスープ、そしておかずが4品! 精進料理なので、もちろん肉や魚は一切使われていない。オール野菜か豆。これで100元(約1860円)、1人当たり50元(約930円)である。

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・嘘やん!? ウマイやん!! めっちゃウマイやん!!!!

彩りは決して華やかとは言えないが、まずはキノコたっぷりの「少林スープ」をゴクッ。……え、これ美味しいやん! 琥珀色のスープには乾物のウマミがたっぷりと染み出しており、塩分も控えめで実に飲みやすい。

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これ、何かに似ているぞ……。そうだ、『美味しんぼ』にも登場した「佛跳牆(ファッチューチョン)」だ。以前、東京のちょっとエエ中華レストランで食べた “ベジタリアン佛跳牆” にソックリだ!

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スープだけで、かなり驚いてしまったが、他の料理も美味しい。酸っぱ辛い「インゲンマメの和え物」、ジュワ~っと味の染みた厚揚げ豆腐とプリプリのキクラゲが美味しい「豆腐のあんかけ炒め」。そして、「温製トウモロコシ」には缶詰ではなく、新鮮なトウモロコシが使われている。

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最後の一品「キャベツ炒め」は “肉なし回鍋肉(ホイコーロー)” とでも言ったらいいだろうか。肉がなくても、しっかり味付けされていてハオチィィィィッ!!(ンマイ!!)誰だよ、この食事をマズイって言った奴は!? 何だよ、めちゃめちゃ美味しいじゃないか!

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・人の味覚は様々ですが

味覚は人それぞれとは言うが、筆者(沢井)はどれも美味しく感じた次第だ。日本でも同じものを食べたいくらいである。ただ、全体的に薄味なので、パンチがきいたテイストが好きな人には物足りないかもしれない。そして、白飯は安定のクサさ。コメが美味しくないというのには同意する。恐らくこれは水の問題であろう。

とはいえ、白飯の件を差し引いても、味の満足度は高い。これで100元とは割高ではあるが、そもそも拝観料に100元もとる強気なお寺なので「ディズニーランドのご飯が高いのと同じ」と割り切ることにした。

前述の通り、敷地内で食事ができそうな場所はこの少林寺食堂くらいだ。少林寺でも食べられてきたという由緒ある精進料理とのことなので、ひとつ記念に味わってみてはどうだろうか?

★こちらもどうぞ!→シリーズ・沢井メグの「突撃少林寺」

Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.

▼来ました! 河南省鄭州は嵩山少林寺!!
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▼この奥に少林寺食堂があるぞ
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▼「少林斎飯」。「斎飯」とは「僧侶が食べる食事」とのこと。
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▼「マズかった」とか言う声も聞こえるけど気にせずGO!!
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▼こちらが少林寺の伝統的な精進料理とのこと。2人前で100元(約1830円)!! 意外と美味しい!
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▼中でも沢井のお気に入りは、この余計な味付けがされていないトウモロコシと……
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▼そして酸っぱ辛いインゲンマメ!! これは日本でも食べたいくらい。ご飯がススム~!!
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▼けど、肝心のご飯は中国特有のニオイがした
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