秋の味覚は数あれど、絶対王者は「松茸」であろう。お高いから筆者のような庶民の口にはなかなか入らないが、聞くところによると『エリンギを松茸として食べる裏ワザ』があるという。
確かにエリンギなら、スーパーで100円くらいで売ってるし、10パック分食べても1000円で済んでしまうではないか……。これはぜひ知りたい! というわけで、その裏ワザを知るという、中澤記者に教えを乞うことにした。
・3つのアイテムを用意
中澤記者によればこうだ。
「最初に言っておきますけど、僕は松茸を食べたことがありません。だから僕にとって松茸は無限なんです。宇宙なんです! 中途半端な気持ちじゃ体得できませんからね」
いきなり不安になってしまったが、用意するものは、「エリンギ」と「インスタントの松茸のお吸い物」、そして「松茸のペーパークラフト」だという。何でも文房具店や東急ハンズで売っているらしく、七輪の上で焼かれた松茸はとてもリアルである。
「松茸のお吸い物」が出てきたので、「さてはエリンギと一緒に食べる気だな?」と思い、聞いてみると、中澤記者は突然キレ始めた。
「そんな勿体ないことするハズないじゃないですか! お吸い物はお吸い物で楽しみますよ!! 僕みたいな貧乏バンドマンは、松茸のお吸い物だけで1食分になるんです! なにセレブみたいなこと言ってるんですか!!」
・いざ実食
とりあえずは中澤記者をなだめ、いざ裏ワザを教えてもらうことに。ペーパークラフトを組み立てた中澤記者は、その上にエリンギをダイレクトにのせてしまったではないか!
「……静かにして下さい。パチパチと松茸が弾ける音がします。うわー、美味しそうなにおいがしてきたぞお!」
と呟くと、お吸い物のにおいをかぎながら、松茸を口に運んだ。
「うわー、香ばしい。今年の松茸は出来がいいなぁ。したたるジュースがたまらねえや」
茹でたエリンギだから香ばしいハズが無いのだが、中澤記者は脳をフルに活用し、松茸の香ばしさすら舌の上に表現しているらしい。しかも松茸のお吸い物からは、ぶっちゃけ松茸のにおいは、ほぼしない……。
「だから松茸食べたことがある人はダメなんですよ! 僕は嗅覚と視覚を最大限に研ぎ澄まして、味覚を再現してるんです!! 今日の松茸はマジで香ばしかったですよ! なんならスダチの風味まで感じましたからね!! 松茸食ったことないけど」
とのことであった。ちなみにお吸い物の素は、ご飯に少量かければ「松茸ご飯」になるらしい。ペーパークラフトがいらない気がしたが、「僕は雰囲気から入って行く派なんで」とのことである。中澤記者ほどの達人になるのは難しそうだが、松茸がどうしても食べたいという人は、ぜひチャレンジしてほしい。
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼用意するのは、エリンギと松茸のお吸い物、そして松茸のペーパークラフトだ。
▼組み立てると、妙にリアル。
▼茹でたエリンギを、直接ペーパークラフトの上にのせてしまった!
▼集中しつつエリンギを食べると、マジで松茸の味がするらしい。
▼「今日のは国産でしたわ!」とのことだ。修行は必要だが、興味がある人はぜひ試してみよう。