【本人降臨】えん罪で18年間服役していた男性が「何でも聞いて下さい」と質問を受け付け!質疑応答40選がコレだ!!
Q29:出所するとき、検事などから謝罪などはありましたか?
A29:特に何も言ってきませんでした。私は、私の控訴に対抗し続けた検事補に会いに行きました。そして「私の長年の敵に、ようやく会えた。あなたは多くの戦いに勝ったけど、私は戦争に勝った」と言って、彼女と握手をしました。彼女は恥じ入ったように顔を伏せているように見えました。
Q30:刑務所にいたとき、自殺を考えたことはありますか?
A30:何度かありますね。全ての控訴に敗れて、残りの人生を刑務所の中で過ごさなければならないと考えると、自ら命を絶つことが唯一の逃げ道のように思えたんです。けれども、自分の中の何かが “戦うんだ” とささやき続けるんです。
Q31:刑務所の中から、どうやって調査を行ったんですか? とても難しかったんじゃないですか?
A31:難しかったです。私は、請求に応じて政府情報が公開される「情報公開法」を利用しました。そのため大量の手紙を送りつづけましたが、何年も断られ続けました。けれども2012年、ようやく私の元に1つの資料が送られてきたんです。そこから事件の全てが明らかになり、真犯人も特定されました。
Q32:外の世界の情報をどのように知っていたんですか?
A32:新聞とラジオだけが、外の世界との接点でした。
Q33:技術の発達した今の時代でも、えん罪って起こると思いますか?
A33:いつの時代でも、誰に対しても起こりうるのが「えん罪」です。
Q34:刑務所の中で、暴力を受けたりしましたか?
A34:刑務所の中で、私はほとんどの時間を一人で過ごし、図書館にいることが多かったです。また多くの人に読み書きを教え、「一般教育修了検定」のクラスを受け持っていました。勉強もしたので、出所時には行動科学の修士号を取得するまでになっていました。
Q35:刑務所の中に入っているとき、一番恋しかった存在はなんですか?
A35:娘です。彼女が生まれた1週間後に、私は逮捕されたんです。
Q36:今でも、あなたが罪を犯したと思っている人はいますか?
A36:いません。
Q37:刑務所に入れられて、最初にショックを受けたことはなんですか?
A37:本物の刑務所が、テレビ番組で見るような場所ではなかったことですね。暴力もあまり起こりませんし、食事だってそこまで悪くありません。家族が食べ物を送ってくれれば、自分で料理だって出来るんですよ。
Q38:ご自身の無罪を証明した後は、すぐに刑務所から出られたんですか?
A38:その後も、約8カ月刑務所に入っていましたよ。
Q39:あなたは黒人ですね。今回のえん罪が起こった背景に、人種差別的な要素があったと思いますか?
A39:人種差別だけではないと思います。有能な弁護士を雇えないことでしょう。
Q40:刑務所を出てから、どのようなテクノロジーの変化に驚きましたか?
A40:携帯電話ですね! 以来、何台も壊して、これまで7台の携帯電話を使ってきました。スクリーンが壊れやすいものですから。うち1台は、洗濯機で回してしまいました。