img_9951

男性なら誰しも、思春期の頃に一度は考えたことがあるはず。「俺ってもしかしてモテるんじゃね?」、言うまでもなくそれは勘違いであり、時間が経つにつれてまざまざと現実を見せつけられることになる。そうだ、自分はモテないのだ。それが普通だ。しかしその現実と向き合えないまま大人になり、そこそこの年齢になっても「モテるんじゃね?」の呪縛から解き放たれない稀有な人がいる。

この場ではあえて彼のプライバシーを尊重して、P氏としておこう。編集部のP氏は呪縛の解けないタイプの人物である。彼の行動・言動を考察するうちに、この人物の特殊なモノの考え方がわかってきた。ただ「俺ってモテるんじゃね?」と思っているだけではなく、根拠のない全能感を携えていたのである。

・「俺ってモテるんじゃね?」って思ってるヤツの特徴

1.とにかく自信過剰
2.どんなことを指摘されても、前向きに捉える
3.「モテないですよ(笑)」と言う
4.すれ違う女性全員の顔を見てる
5.こっちを見てくれた相手は、自分のことを「素敵な人だな(照)」と思ったと思っている
6.相手と目が合っても、目をそらすことなくガン見を続ける
7.毎日恋の予感がしている
8.恋の予感がしているがゆえに、毎日楽しくて仕方がない
9.よりモテるために身体を鍛えている
10.いつでも脱ぐ気満々
11.自分のしゃべることは全部面白いと確信してる
12.周りが引いてるのに、その空気を感じとることができない
13.人が自分の話を聞いていないことに気づかない
14.「自分は謙虚です」と自分で言う
15.自分はサービス精神旺盛だと思っている
16.したがって、自分は周りに気を遣っているとも考えている
17.すぐに変な肩書を自分につける
18.「パーフェクト○○」とか「ジェントル○○」とか「レジェンド○○」
19.その肩書に相応しい行動を一度もとったことがない
20.黙ると呼吸できなくなる
21.時々赤ちゃん言葉でしゃべる
22.自分のことを「ちゃん」付けで呼ぶ
23.考え方が高校生のときから成長していない
24.歳を重ねるごとに無邪気さが増して、周りを困らせる
25.とりあえずデカい声を出せばウケると信じている
26.とりあえず同じギャグを繰り返し言えば、ウケると信じている
27.自分のパーソナリティを周りが理解してくれていると考えている
28.自分は可愛げがある人物だと思っている
29.その可愛らしさアピールがマジでウザい
30.とにかく自分に対する肯定的なイメージが強い
31.世間的にイメージの良いものに同化しようとする
32.話題の8割は自分の話
33.世の中のほとんどの人が自分の味方だと考えている
34.一度会った人はみんな友達
35.そもそも人が自分に関心がないことを理解できない
36.突然下手な英語をしゃべり始める
37.その下手な英語で外国人と意志疎通できていると思っている
38.些細なことで人に恩を着せようとする
39.自分は口数が少ない方だと思っている
40.自分はまともな人間だと思い込んでいる
41.自分はシャイだと思っている
42.モノマネを褒めると延々そのモノマネをやっている
43.言うまでもなく、本人はそのモノマネが似ていると思っているし、面白いとも思っている
44.元気があれば何でもできると思っている
45.自分が女(男)なら、自分に惚れると思っている

・自己イメージとかけ離れた現実

いかがだろうか。P氏の行動・言動をつぶさに考察していくと、まったく隙のない人格者として自己をイメージしている様子がうかがえる。では、現実のP氏はどうなのだろうか? おそれながら、謙虚でも無口でも可愛らしくもない。普通のそこらへんにいるオッサンである。これは揺るぎのない事実だ。

・指摘しても……

強いていえば、明るいオッサンである。彼が考えるほど、モテているように見えないのだが……。たとえ、その現実を「そんなにモテてるようには見えないぞ」と突きつけたとしても、「いや~、やっかみですか? やっかみは良くないですよ」と切り返されてしまう。彼は夢のなかに生きているのだろうか。これ以上現実を突きつけ続けられるほど、私(佐藤)はタフではない……。

執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼自分がモテると信じて止まないP氏(本人のプライバシーを尊重し、目線を入れています)
img_9951