【インタビュー】英ケンブリッジ大学で日本学を勉強する学生に日本語や日本の印象を聞いてみた(その2)
記者:三年生の時にサカリ君は東京の上智大学に、エマさんとカースティンさんは京都の同志社大学に1年間交換留学生として日本で過ごしたそうですね。日本での大学生活はどうでした?
サカリ「あまり学習面ではいそがしくなかったので、授業をサボって旅行したりしていました(笑) ダンス部に入っていたんですけど、着替えている時に胸毛に注目されたりしましたね(笑) 日本ではめずらしいみたいで」
記者:たしかにめずらしいのかな? ちなみにモテました?
サカリ「うーん、まあモテたかな(笑) 外国人! 青い目! 茶髪!ってかんじで」
エマ「私とカースティンは京都に住んでいました。普段は静かだけど選挙カーがすごいうるさかったり、変なギャップ。ありがちだけど、お寺とか芸者とか日本的なものが楽しめた。でも思ったほどサブカルチャーシーンが大きくなかったわね。やっぱり日本というとサブカルチャーがすごいってイメージがあったけど、想像していたほどではなかった」
記者: 関西弁は覚えましたか?
エマ「ちょっと勉強したけど、先生に標準語で話しなさいって言われて。外国人が関西弁で話すと変とかなんとか」
記者:そうですかね? イギリス人が関西弁。いいと思うんですけどね。ところでイギリスに帰ってきてから、日本を恋しく思うことってありますか?
一同「コンビニ! 居酒屋! カラオケ!(笑)」
サカリ「あと松屋だね」
記者:吉野家でも、すき家でもなく松屋?
サカリ「絶対に松屋だね! 味噌汁が付いてくるところがポイントだよ! あとは焼肉ソースをドバッとかけるのが美味しい。おすすめ!」
エマ「あとは山のある景色とか、河川敷で人が楽器の演奏をしている風景とかはすごい素敵だった」
記者:それでは最後に、日本に来て驚いたこととかはありますか?
エマ「『カワイイ』がすごい頻度で使われていたこととか。人とか動物とかだけじゃなくて、ドリンクとか物に対してもみんな『カワイイ〜』って言っていて、最初はなんのコッチャって思ったわ」
カースティン「私はみんながすごいオシャレなのにびっくりした。講義とかにもみんなヒール履いてくるし! イギリスだったらみんなスニーカだよね」
記者:確かにイギリスの大学生は女の人でも普段はジーンズにランニングシューズかスニーカって人が多いですね
カースティン「あとは男の人が常に髪をいじっていることとか?」
エマ「日本の男の人は髪いじりすぎ(笑) あとはみんな胸の露出に敏感だよね。タンクトップ着てたら、肌見せすぎなんて言われて。なのにみんな足の露出に関しては寛容みたいね。イギリスだと逆に足はそこまで出さなかったりするから面白いよね」
カースティン「あとは日本ではなんでもしゃべるのね! ゴミ回収車とか自動ドアとか、トラックとかも『バックシマス、バックシマス』って!(笑)」
エマ「あと売り子がすごいハイピッチなの。裏声なのかな」
カースティン「あれはちょっと耳障りだよね」
サカリ「上下関係とかはやっぱり理解するのに時間がかかったね。1年生まれた年が違うだけで、上下関係が出来上がるなんてヨーロッパだとなかなかないからね
あとはルールに対するみんなの意識の違いかな。日本ではルール=道徳みたいなところがあるように感じたね。どんな馬鹿らしいルールでも守らない = 悪い人(不良)だ! みたいなね。
大学に進学する前にも一年間日本にホームステイしたんだけど、その間ずっと携帯禁止で、なんで? って思ったね」
エマ「私は女子寮に住んでたんだけど、男の人は立ち入り禁止で。父親でも母親と一緒じゃないと入れないの。イギリスだともう男女混合が普通だから驚いた」
記者:確かにイギリスだと大学寮は基本男女混合ですよね。今日は日本人とは違った視点からの日本を垣間見ることができた気がします。どうもありがとうございました。
・外国人の目からみた日本ってなんだか新鮮
ちょっとした労いの 「おつかれさま」や、選挙カーからの放送、上下関係など日本で育つと普通のことのように感じるが、外国人からすると面白かったり、おかしかったりするようだ。
今回は話に出なかったが、他にも電車の中で熟睡するサラリーマンなど、外国人からは不思議に見えるものが多い。そんなことを意識しながら海外の映画を見て日本と比較したりするのも面白いかもしれない。
Report:ゴールド土方
Photo:Rocketnews24.