ピリっと辛くてごはんにめちゃ合う「麻婆豆腐」。特に中華が好きという人でなくても、一度くらいは食べたことがあるであろう日本で最もポピュラーな中華料理である。
中国には、その麻婆豆腐の進化版とも言える料理が存在するという。その名も「麻婆豆腐鶏(まーぼーどうふどり)」!! 何でもごはんが進みすぎて「白飯泥棒」というくらいのウマさらしいのだ! 一体どんな料理なのか、実際に作ってみたぞ。
・中国版麻婆豆腐鶏の作り方
中国で紹介されている麻婆豆腐鶏の作り方は以下の通りだ。
【材料】
・鶏もも肉:1枚
・豆腐:1丁
・長ねぎ:1/4本
・にんにく:1かけ(みじん切り)
・しょうが:1かけ(みじん切り)
・豆板醤:大さじ2
・花椒:小さじ1
・酒:大さじ2
・塩:少々
・醤油:少々
・水溶き片栗粉:適量
・鶏がらスープ:1カップ以上※豆腐の下ゆでに使うので多めに
・油:大さじ1
★鶏肉下味用
・粉末鶏がらスープ:小さじ1
・酒:小さじ2
・醤油:小さじ1
・塩:少々
【作り方】
1.さいの目切りにした鶏肉に、★の下味用の調味料をもみこんで、冷蔵庫に10分置いておく。
2.同じくさいの目切りした豆腐を、鶏がらスープ(1カップ以上)で2~3分ゆでる。
3.鍋に油をしき、豆板醤と花椒を炒め、香りが立ったら長ねぎ、にんにく、しょうがを炒める。
4.鶏肉を炒め、表面に焼き色がついたら酒、2で豆腐の下ゆでに使った鶏がらスープを入れる。
5.豆腐を入れて、軽く煮込む。
6.塩、醤油で味を調え、火を止めて水溶き片栗粉を入れて完成。
・ウマイ……でも……
結論から言うと、麻婆豆腐鶏は豆板醤のダイレクトな味わいと花椒のしびれる辛さが、完璧に本場・中国の味だ。
さらに下味をしっかりつけたせいか、鶏肉がまるで油通ししたかのように柔らかくモチモチでプリップリ! 確かにこれはごはんがススム!! 白飯泥棒というのも納得だ。しかし……だがしかし!
・ちょっと中国すぎた
ちょっと本場すぎてしまった。豆板醤が胃袋にダイレクトに響いてくる。完全に中国人、それも四川省レベルの辛さだったのだ。しかも、作るのも大変。豆板醤と花椒を炒めた際にのぼる煙が、尋常じゃないくらいの辛味を含んでいるのだ。食欲をそそる香りであるのは間違いないが、それが目と喉にしみるッ!!
部屋中が中華臭でいっぱいになり、空気清浄機に「空気の汚れ見つけました♪」と言われてしまう始末である。部屋中の布という布が中華くさくなってしまった……。
・麻婆豆腐の素でやってみた
もうひとヒネリあったら、日本人でも美味しく食べられそうなのになぁ……ということで、スーパーでも買える丸美屋の麻婆豆腐の素でも作ったらどうなるか試してみたぞ。
丸美屋は、麻婆豆腐を日本人の口に合わせた『家庭の味』にかえて国内へ持ち込んだ企業として知られている。とは言え、本格感は残したいので、数種類ある丸美屋の麻婆豆腐の素の中でも、3種の豆板醤&花椒ラー油が使われている『贅を味わう麻婆豆腐の素<辛口>』を使ってみることにした。
・『贅を味わう麻婆豆腐の素』を使った麻婆豆腐鶏の作り方
【材料】
・『贅を味わう麻婆豆腐の素』:1箱
・鶏もも肉:1枚
・豆腐:1丁
・水:50cc(焦げ付き防止のため)
・長ねぎ:お好みで1/4本(みじん切り)
★鶏肉下味用
・粉末鶏がらスープ:小さじ1
・酒:小さじ2
・醤油:小さじ1
・塩:少々
【作り方】
1.さいの目切りにした鶏肉に、★の下味用の調味料をもみこんで、冷蔵庫に10分置いておく。
2.鶏肉を炒め、表面に焼き色がついたら『贅を味わう麻婆豆腐の素』と、さいの目切りにした豆腐を投入。
3.水を入れて、5分ほど煮込めば完成。お好みで長ねぎと別添の花椒をかけてもOK!
・手間が省けすぎて拍子抜け
材料を1から揃えた作り方に比べて、格段に手間が省けて拍子抜けした。ソースには豆板醤が3種類も入っているだけでなく、甜麺醤や豆チといった本格中華調味料、さらに長ねぎやしょうが、にんにくなどの野菜もバッチリ入っているので、これがあれば豆腐と鶏肉以外の材料は不要だ。鶏肉が入っているため煮込み時間は箱に書いているものより長めにとったが、それでも時間を1/2以下に短縮できちゃったぞ。
・食べてみた→ハオチィィィィッ!!(おいしい!!)
簡単なのは嬉しい。しかし最も重要なのはお味である。パクっと食べてみると、ハオチィィィィッ!!(おいしい!!)
中国Verのレシピも美味であった。しかし、『贅を味わう麻婆豆腐の素』Verだと、豆板醤や花椒の味わいをしっかり残しつつ、絶妙にブレンドされた中華調味料や野菜、ホタテやチキンのエキスにより、コクがより豊かでまろやか。それがプリプリ鶏肉に絡まるのだ。この味、この食感、ごはんが進まない訳はない! おダシ大好きな日本人受けする風味なので、家族全員で楽しめそうである。
それにしても鶏肉を足すだけで、麻婆豆腐もこんなに変わるもんなんだなぁ。1から中華調味料を揃える作り方だと、日本の家庭では難しいかもしれないが、『贅を味わう麻婆豆腐の素』を使うと簡単だ。是非試してみてほしい!
参考リンク:丸美屋『贅を味わうシリーズ』、北京電視台
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24
▼ということで、中国レシピ(左)と『贅を味わう麻婆豆腐の素』使用レシピを食べくらべてみた。
▼とにかくパンチがある中国レシピの「麻婆豆腐鶏」。
▼美味しいのは確かだけど、慣れてない人はにちょっと刺激が強い。
▼こちらは『贅を味わう麻婆豆腐の素』を使った「麻婆豆腐鶏」。辛口のほかに中辛もある。
▼日本人好みの「コク」がしっかりと感じられる。
▼別添の花椒粉があるのも嬉しいぞ。
▼こちらは中国のテレビ番組での「麻婆豆腐鶏」の紹介映像だ。