昔から思っていたことだが、日本における中華料理のメニューは “ほぼ固定” である。どの店も、酢豚・八宝菜・麻婆豆腐・回鍋肉・青椒肉絲……などなど、ある程度の定番メニューは揃っているが、オリジナリティあふれるメニューはほとんど見かけない。

そんな中、近年一気にブレイクしたのが「油淋鶏」と、今回ご紹介する『よだれ鶏』ではないだろうか? 正直に申し上げて「よだれ鶏に目がない!」というほどでも無いのだが、なぜか私、P.K.サンジュンは “ある店” に定期的に通ってしまっている次第だ。

・思い出すだけでよだれが出る

四川料理の鶏肉を使ったメニュー、それが『よだれ鶏』である。基本的には茹でた鶏肉に辛いタレをかけて食べる冷菜で「思い出すとよだれが出てくるほどウマい」ことからその名が付けられたと、よく行く中華屋の人が言っていた。

で、ここで申し上げてしまうが、今回ご紹介する「元祖麻婆豆腐 新宿店」の よだれ鶏は、私が知る「最も美味しいよだれ鶏」ではない。個人的に少なくともあと2軒ほどはもっと美味しいよだれ鶏の店を知っているが、それでも結局1番食べているのは「元祖麻婆豆腐 新宿店」のよだれ鶏である。

・中毒性がヤバい

その理由は、ズバリ「中毒性の高さ」で、1度食べてしまうとハマる確率はかなり高いハズ。店の名前が「元祖麻婆豆腐 新宿店」というだけあり麻婆豆腐もウマいのだが、私がよだれ鶏以外をオーダーすることは絶対にない。

この際だから鶏肉のウマさ云々は置いておいて、とにかくヤバいのはタレ! いわゆる “山椒ビリビリ系” の辛みと塩分が効いた野性味あふれる味わいで、お世辞にも「お上品なよだれ鶏」とは程遠い。


……が、それがウマい!


とても変な言い方になってしまうが、「元祖麻婆豆腐 新宿店」の よだれ鶏は「洗練された味」でも無ければ「計算し尽くされた味」でもなく、どちらかと言えば “雑さ” が最大の魅力だ。言葉を変えて “現地感” とでも言おうか。とにかく気取った味わいではない。

事実、いつもは基本的に “激辛” であるにもかかわらず、日によって「今日はそこまで辛くなかったな?」という日があるから最高。厨房のおばちゃんのコンディション次第で やや変化する味わいも込みで、中毒性は抜群だ。

・950円以上の注文で「煮玉子」と「水餃子」が食べ放題

また、私はランチで「元祖麻婆豆腐 新宿店」を利用するのだが、同店は950円のメニューを頼むと「煮玉子」「水餃子」「漬物」「ご飯」「スープ」が食べ放題になる太っ腹システム。コスパもかなり高いのではないだろうか?

再三申し上げている通り、「元祖麻婆豆腐 新宿店」のよだれ鶏は、誰もが認める至高のよだれ鶏ではない。……が、少なくとも私にとっては「最高のよだれ鶏」である。鶏肉もだけど、豆もやしのシャキシャキもたまらないのよ。

というわけで、よだれ鶏もしくは山椒ビリビリ系がお好きな方はぜひ1度「元祖麻婆豆腐 新宿店」のよだれ鶏をご賞味いただきたい。なお、西永福にも店舗があるようだが、私が責任をもって最高と言えるのは新宿店だけである。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 元祖麻婆豆腐 新宿店
住所 東京都新宿区西新宿1-15-13-2F
時間 ランチ11:00~15:00 / ディナー17:00~21:30
休日 年末年始。

参考リンク:元祖麻婆豆腐 新宿店
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼お世辞にもデート向きの店ではない。それでも私にとっては最高のよだれ鶏だ。