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池谷・関、ハレー、ヘール・ボップ、マックノート、シャアといえば……そう、彗星だ! 氷やチリでできた小天体で、太陽に近づくと熱や風によってコマと尻尾ができることから「ほうき星」などとも呼ばれている、なんとも可愛いアイツである。

さて現在、『ラブジョイ彗星(Lovejoy』という、とっても素敵な名前の彗星が地球に接近中だという。しかも! 本日2015年1月7日は、ラブジョイ彗星が地球に最接近し、観測の絶好の機会だというのだ!!

・本日1月7日にラブジョイ大接近!

2014年8月にオーストラリアの天文学者「テリー・ラブジョイ」さんが発見した、ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)。美しいエメラルドグリーンの輝きに、世界中の天文ファンは魅了された。そんな彗星界のアイドルが……今地球に大接近しているという。しかも、本日1月7日に地球に最接近するのだとか。これは見逃せないぞ!

・2月ごろまでは観測のグッドチャンス!!

え〜、チョット急すぎるお知らせだよ! と感じたみなさん、ご安心を。ラブジョイが最大の明るさを見せるのは今週いっぱいで、うまくいけば双眼鏡で観測することも可能なようだ。中にはすでに、「肉眼で見ることができたよ!」なんて声も聞かれている。ただし、明るい街中ではなく、どこか真っ暗なところに行く必要がある。

また、『せんだい宇宙館』によれば、2月ごろまでは「日没後の冬の星座の間を移動していくために観察の好機」とのことで、もう少し時間の余裕はありそうだ。

・観測に適した時間と彗星の位置は?

そこで気になるのが、観測に適した時間である。宇宙情報サイト『SKY & TELESCOPE』によると、月光に邪魔されないためにも、日が沈んだ後から月が昇り始めるまでの間に観測するのがベターだということだ。

また、彗星の位置は日々刻々と変化する。同サイトの用意した「ラブジョイの通り道」を示したPDFの地図を見てみると、最接近する1月7日には “オリオン座のリゲルの右上辺り” を見るとイイらしい。実際に彗星が見えなくても、「あの辺りにいるのかな〜」なんて思いを馳せるのも素敵だろう。

・この機会を逃せば次の機会は8000年後!?

以前までは、“肉眼でギリギリ見える最も暗い星の4000分の1の明るさ” しかなかったラブジョイ。しかしその後、ドンドンドンドン太陽に近づいて行き、今ではこんなに輝いている。

だが今回の接近のあと、太陽と地球を行き過ぎてしまうと……次に太陽系にやってくるのは西暦1万年、つまり約8000年後だという。なんて遠い未来なんだ! ということで、この美しいグリーンにお目にかかりたい人は、絶対に見逃さないようにしよう!

名前も素敵なラブジョイ彗星。ジョイ……。星……。なんだか、いつかどこかで聞いたことがある組み合わせだが、今日はラブジョイ彗星のために空を見るべし! JOY!

参照元:Space.com、Twitter @space.com(英語) せんだい宇宙館
執筆:小千谷サチ

▼今回Space.comが紹介した写真は、シンガポールでジャスティン・ンさんが2014年12月29日に撮影したもの。

▼動画でもどうぞ!

▼空を見上げたら……

▼こんな感じで見えるのかしら
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