バリバリ新作ファミコンソフトが出ている中国。さすがに以前よりは数が減っているが、未だに怪しいソフトが市場に出回っている。そんな中国で、ファミコン版「New SUPER MARIO BROS.U」を購入した。
見逃せないのは、タイトル最後「U」の文字だ。もちろん任天堂の「Wii U」を意味していると思うのが普通であろう。Wii Uのタイトルがファミコンで遊べるなんて! 興奮しながらスイッチONしてみると……驚くべき結果が待ち受けていた!!
・勝手に移植されるソフトたち
ファミコン好きなら「次世代ゲーム機のソフトがファミコンで遊べたら」という夢を描いたことがあるだろう。そんな夢を叶えてくれる機関のひとつが中国のゲームメーカーだ。
もちろん著作権などは完全無視。いけないことだが、21世紀にファミコンの新作ソフトが製作されているという事実に興奮するマニアも少なくない。筆者もその一人だ。アジアオリジナルの怪しいファミコンソフトを手に入れるためだけに、アジア中を旅したこともある。
・中国は怪しいソフトの宝庫
アジアで販売されているファミコンカセットの製作元は、9割以上が中国だ。必然的に中国にいれば怪しいソフトをゲットできる可能性が高い。そう思い、中国に移住した。そして2014年、久々に興奮できるソフトを入手した。
それがファミコン版「New SUPER MARIO BROS.U」だった。Wii Uのタイトルがファミコンで遊べるなんて!
・改造スーパーマリオのクオリティは高い
スーパーマリオを改造して、オリジナルマップで遊べるようにしたものが世の中には存在する。クオリティはとても高く、実際に中国で販売されているものもある。その一つであってもおかしくないと思ったのだ。
しかも価格は他のソフトの3倍以上の値段! これは期待せざるを得ない。例によってタオバオで購入する際に、店主からは「2014年の新作だ」というアツいメッセージも来た!
・純正ファミコン本体では動作しなかった
購入したソフトはチロルチョコぐらいの重さで、ラベルの画質が粗い。この時点で気づくべきだったが、今の技術で軽量化されているものだと思うことにした。
ただ、純正ファミコン本体では動作しなかった。これはプログラムの拡張などがあればあり得る話だ。ファミコン版「New SUPER MARIO BROS.U」、相当ヤバイ出来なのではないか? これは互換機を購入するしかない!
そして新品で購入した互換機に挿しスイッチON! 期待とは裏腹に、画面に映し出されたものは……
……「タイトル画面が消されたマリオブラザーズ」だった。
スタートボタンを押すと、「デーデデーデ デデデデデ デーデデーデ デデデデデ♪」と、懐かしいBGMが流れてきた。そう、これはマリオブラザーズ。「New SUPER MARIO BROS.U」ではない。
こういう「カセットのラベルだけ新作ゲームで、中身は別のソフト」というケースは何回も経験してきている。ぶっちゃけ詐欺だ。そのたびにヘコむのだが、たまに当たりもあるのでやめられないのである。いつか本物のファミコン版「New SUPER MARIO BROS.U」が出ることを夢見て……。
Report:麟閣
Photo:RocketNews24.
▼わざわざ互換機を購入したのにこのザマ