2014年を怒涛の勢いで駆け抜けた地下アイドル、仮面女子。今年は年明け早々にデヴィ夫人やビッグダディ(林下清志さん)、野村克也さんなど、大御所が彼女たちの常設劇場P.A.R.M.Sに出演。5月にZeppTokyoワンマンを決行したと思ったら、その勢いのままに夏フェスに相次いで参戦するなど、とにかく精力的に活動してきた。
最近関係者向けに行われたショーケースイベントで、彼女たちが所属するアリスプロジェクトのせいじ社長は来年以降の展望について語った。その展望で、また途方もない目標を掲げているのである。ただでさえ2015年11月にさいたまスーパーアリーナワンマンが決定しているというのに。とにかく「無理」とか「難しい」とかいう消極的発想が出てこない事務所である。
・関係者向けのイベント
11月20日に常設劇場で行われた関係者イベントには、音楽・芸能関係者を中心に推定で200名が参加していた。冒頭せいじ社長はこれまでの事務所の足跡を振り返ると共に、これからの事務所の目指すところについて語ったのだ。
・今年の飛躍を越える目標
そもそも事務所は手探りの状態から始まった。アイドルの「ア」の字も知らなかった事務所メンバーとタレントは、とにかくライブ活動を繰り返すことで地道に実績を重ねて行き、ようやく勝負の時を迎えたのである。今年でさえも十分な飛躍であったのだが、せいじ社長の口から飛びだした言葉は、その飛躍を軽々しく超えるようなものだった。
・1月1日発売シングルの売り上げ目標20万枚
まず、2015年初めに、仮面女子のシングル『元気種』をリリースする。この販売目標は20万枚である。おそれながら地下アイドルだ。テレビでの露出が増えたとはいえ、全国的な認知はまだまだ低い。現在一線で活躍しているアイドルが大勢いるなかで、彼女たちが入る隙はまだないと言ってもいい。
それなのに20万枚とは途方もない目標である。しかし、現在予約の段階ですでに4万枚入っているという。これはもしかしたら、まったく手の届かない数字ではないかもしれない。
・目標は紅白歌合戦出場
そして、紅白の出演も目指すという。これまたはっきり言って無謀だ。仮にシングルが20万枚売れたとしても、やはり彼女たちが立てるステージではないはずである。どれだけ来年1年間頑張ったとしても、「国民的アイドル」としてお茶の間に認知されなければ、その望みは叶わないのではないだろうか。
・東京オリンピック
最後にせいじ社長が掲げたのは、2020年の東京オリンピックである。オリンピックのどの舞台を目指すかは、これから決まってくることだと思う。そこを目指しているのであれば、今の全てがプロセスになる。仮に来年紅白に出られなくても、2020年までにはまだ時間があるから幸いだろう。
・ZeppTokyoさえソールドアウトしていないのに
とはいえ、前回10月のZeppTokyoを埋められなかった以上は、これらの目標を到達するには、まだまだ何もかもが足りていない。大々的にぶちあげるのは良いのだが、本当に実現していけるのだろうか。まずは20万枚、最初のこの目標さえも達成は困難を伴うはず。とにかく2015年の元旦を迎えるその時が気になるところである。達成はなるのか……。
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
▼2014年11月20日のイベントの冒頭、来年以降の展望について語るせいじ社長。1月1日発売のシングルは20万枚を目指す