ふらんす亭といえば、ハンバーグとステーキ・カレーを提供するチェーンレストランである。肉を食べたくなったら行くという人も多いかもしれない。そのふらんす亭が一部の店舗でかなり斬新なフェアを実施していることが判明した。
それはなんと「麻婆豆腐フェア」である! え!? 麻婆豆腐? 中華料理の代表格といってもいい麻婆豆腐のフェアってどういうこと? 店前にある看板を見ると、ハンバーグとチキンに麻婆豆腐をかけているようなのだが、本当に合うのか? ということで実際に食べてみた。
・洋・和は合う、中は?
言うまでもないことだが、ハンバーグといえば洋食である。デミグラスソースやチーズなどの洋の食材との愛称はバツグン。大根おろしとポン酢の和風ソースもとても良く合う。しかし中華と合うのだろうか?
・本格的な中華!
オーダーしてみたところ、テーブルに運ばれた瞬間に、中華の匂いがプンプンと漂っている。少しくらい洋食に近づけたのかと思ったら、これでもかと言うほど、中華のテイストを全面に押し出している。ご丁寧に、花椒(かしょう)まで用意しているではないか。たしかハンバーグを注文したはずなのだが……。
・ホストを食うゲスト
実際に食べてみたところ、麻婆豆腐の主張がかなり強い。従来のハンバーグと同じように、ソース感を求めると、味の訴えの強さに少々戸惑ってしまう。それはまるで、ロックコンサートのステージで、スペシャルゲストを呼んでパフォーマンスをしたら、ゲストがホストの存在感を凌駕しているようだ。
・途中でわきまえる
しかし食べているうちに、麻婆が割りと控えめに感じられてくる。それをロックコンサートで例えるなら、呼び込みで猛烈な存在感をアピールしながらも、ソロにさしかかる辺りで役所をわきまえて、少し後ろに下がるスペシャルゲストのようである。やっぱり最後は主役のハンバーグに花を持たせているのだ。
・一度でいい
ただ、私(記者)としては、ハンバーグはハンバーグ、麻婆豆腐は麻婆豆腐として食べたいところである。ロックコンサートで例えるなら、メタリカとメガデスの共演は奇跡的としか言いようがなく、一度は見てみたいと思う。だが、一度でいい。一度見れば十分である。この例えはあまりふさわしいものではないのだが……。とにかくそんな感じで、繰り返し食べたいとはならないかもしれない。
・今回訪問した店舗の情報
店名:ふらんす亭 新宿西口店
住所:東京都新宿区西新宿1-12-6 新宿月光荘ビルB1F
営業時間:11:00~23:30
定休日:無休
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
▼ふらんす亭が麻婆豆腐フェア!?
▼テーブルに運ばれた瞬間から、麻婆豆腐の匂いがプンプン
▼見た目は洋食、匂いは中華で若干混乱する
▼最初は麻婆の主張が強く感じるが、後半はハンバーグの味が勝つ