徳川率いる東軍と石田三成率いる西軍、両軍20万人が血で血を洗った関ヶ原の戦い。
舞台となった関ヶ原は日本を代表する古戦場だが、肝心の戦は400年も前のこと。今となっては普通の町で、観光といえど有名武将の陣跡で苔むした石碑に手を合わせ、悠久の歴史に思いを馳せる……みたいな、地味な作業の繰り返し。
歴史マニアならともかく、日本史に興味のない人にはキビシイ観光地かもな。と、ぼんやり地図を眺めていると、そんな関ヶ原のど真ん中に、周りから完全に浮いた、物々しい名前の施設があることに気がついた。それが今回紹介する「学べる! 遊べる! うわさの体験型合戦資料館──関ヶ原ウォーランド」だ!
・コンクリート製の足軽、武将、鉄砲隊が死闘を演じる
広大な敷地には、作られて50年が経過した足軽や武将のコンクリート像が、何と200体あまりも点在。槍や刀を振り上げ、弓を引き、両軍入り乱れ大乱戦! 極彩色のペンキで塗装された像は不気味に真新しく、悲惨な戦を何とも言えない独特の雰囲気で表現している。
大谷吉継が切腹してたり、家康公が首実検の最中だったり、関ヶ原の名場面も余すところなく再現されマニアも納得。マニアじゃなくても、刀を振り上げた武将の前で死んだ真似でもしてみれば、たちまち戦場の一員になれちゃう!
・併設の土産物店はなぜか大人気。ウォーランドにも遊びに来て!
閑散とした園内をひと回りして外に出ると、巨大な駐車場に観光バスが次々と停車。意外と流行ってんのかな? と思いきや、バスの乗客はひとり残らず隣の土産物店に吸い込まれ、ウォーランドは静まり返ったまま……。
壮大な戦国絵巻に入り込んだかのような──と言ったら褒めすぎだが、辛気臭い古戦場とは思えない脳天気ムードが心地よい「東海有数のB級珍スポット」皆さんもぜひ、寛大な心で訪れてみよう。
・今回ご紹介した施設の詳細データ
名称 関ヶ原ウォーランド
住所 岐阜県不破郡関ケ原町大字関ケ原1710-6
料金 大人500円
Report : クーロン黒沢
Photo : Rocketnews24.
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▼コンクリ像は全部原寸大だ!
▼像は基本的にフルカラー。いっしょに写真撮影も自由だ。
▼草むらから鉄砲隊が!
▼奥で切腹するのは西軍の名将・大谷吉継!
▼基本的に人が少ないため、暗い曇り空の日はけっこう怖い
▼にんにん城? なんだなんだ!?
▼こちらです。中の様子はノーコメント……。改善を望む。
▼なぜか関ヶ原に信玄公が登場?
▼小さな博物館が併設され、合戦ゆかりの品が展示されている。
▼甲冑類は全て本物だそうだ。カッコイイ!