sushimi01

「寿司」は今や世界中で食べられている日本料理だ。しかし、海外にある寿司店の中には、日本人から見れば「その発想はなかったわ」と言いたくなる店もある。

今回紹介する寿司店も、そのうちの1つ。まず、店のネーミングからしてインパクトがある。その名は「SUSHIMI(スシミ)」。書き間違えているのではない。「SUSHIMI」である!

・ブラジル国内でチェーン展開している寿司店

「SUSHIMI」は、ブラジルにある寿司店。ブラジルワールドカップで、日本対ギリシャ戦が行われたスタジアム『エスタジオ・ダス・ドゥナス』の近くで発見した。なお、「SUSHIMI」はブラジル国内でチェーン展開しているようだ。

恐らく『sushi (スシ)と sashimi (サシミ) をミックスしちゃおうぜ!』という発想から、このような店名になったのだろう。「寿司」も「刺身」も漢字で認識している日本人には、なかなか思いつかない発想である。

・いかにも海外の寿司店

また、メニューのネーミングも特徴的。寿司の盛り合わせは、「タイタニック」「イタリアゴー」など、“いかにも海外の寿司店” というメニューが並んでいる。その中から「タイタニック」をチョイスした。

運ばれてきた「タイタニック」は、その名の通り寿司と刺身の舟盛りだ。見た目からして華やかである。内容は、マグロやサーモンなどの握りが4種8貫、鉄火巻き2貫、カッパ巻き2貫、カリフォルニアロール3貫、刺身が3種12切れ。

・味は意外とイケる

肝心の味はと言うと、これが意外とイケるのだ。正直、店のネーミング故にあまり期待していなかったのだが、いい意味で誤算であった。ネタは新鮮で、シャリの温度やすし酢の配合もちょうどいい。握りと刺身に関しては、日本で食べる寿司とほとんど変わらないと感じた。

何より、ブラジルで広く食べられているインディカ米ではなく、ジャポニカ米が使われているのがうれしい。

・カリフォルニアロールの中にリンゴが

そして、海外寿司の定番と言えば、カリフォルニアロールである。「SUSHIMI」の「タイタニック」にも含まれていたが、少し変わっているのは、その中にリンゴが入っていたこと。そのため、食べるとシャキシャキとした食感が感じられるのだ。

決して美味しくない訳ではないが、この辺りは日本人にとって好き嫌いが分かれると思われる。

さらに、刺身のつまが大根だけではなく、キュウリやニンジンなどが使われいたのも、海外の寿司ならではだろう。色鮮やかなツマは、ブラジルのイメージにぴったりだったが、とにかく日本の寿司店では見られない。

トータルとして、意外と美味だった「SUSHIMI」の「タイタニック」。価格が日本円で約3300円とやや割高なのを除けば、「また食べたい」と思わせるクオリティであった。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 SUSHIMI / NATAL-RN
住所 AV Salgado Filho 2234, Natal Brazil
時間 平日10:00~22:00 / 休日 11:00~22:00

Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼とにかく目を引く「sushimi」
sushimi01
▼平仮名でも「すしみ」だ
sushimi02
▼舟盛りの「タイタニック」
sushimi08
sushimi04
▼ネタは新鮮だ
sushimi05
▼いかにもブラジルっぽいカラフルな刺身のツマ
sushimi06
▼カリフォルニアロールの中に入っていたリンゴ
sushimi07