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おじいさんは1918年生まれの96歳、東京は人形町で産声をあげたチャキチャキの江戸っ子である。そして私(筆者)の妻の祖父である。野球ファン歴、約80年のおじいさんが少年の頃に見た野球選手は長嶋茂雄でも川上哲治でもなく……なんとあの “ベーブ・ルース” だ!

おじいさんは創設以来の巨人ファンでもあり、最後に生観戦したのは約50年前であるという。そんなおじいさんと、今回一緒に約50年ぶりの野球観戦に行ってきたぞ!

・車いすだけが問題だったが……

おじいさんと私の共通の趣味であるプロ野球。以前から一緒に球場に行きたかったのだが、一つ問題があった。ここ数年足腰が弱り、現在はほぼ車いすで生活をしているのだ。しかし巨人が負けているとテレビを消してフテ寝してしまうほど、頭はハッキリしているし体調も良い。

野球観戦できない理由は車いすであること以外にないのだ。「なんとかおじいさんを球場に連れていってあげたい!」と思い調べてみると、あるではないか! 東京ドームでは毎試合12席の車いす席を用意していたのだ!!

・車いす席ゲット! おじいさんウキウキ!

チケットは試合の1カ月前から電話受付けがあり、抽選で購入できる(1枚2500円)。同伴者も2名まで同額でチケットが買えた。また関係者入口からの入場となるため、車種・ナンバー登録が必要だ。土日の試合は競争率が高くて外れてしまったが、平日のチケットは案外簡単に確保できた。

早速おじいさんにそのことを伝えると、とても喜んでくれた。後から聞いた話だが観戦が決まってからの約1カ月間、行く先々で「東京ドームに野球を観に行くんですよ」と言っていたらしい。昔から主にテレビ観戦だったので約50年ぶりの野球観戦。最後に訪れたのは東京ドームではなく、もちろん後楽園球場だった時代だ。そして当日……

・50年ぶりに訪れた球場

あいにくの雨模様だったが、ドームだったのでそこは問題なし。お年寄りと一緒に観戦する場合は、天候に左右されずに空調が調整されているドーム型球場の方が向いているかもしれない。おじいさんは「テレビで見るより広いねぇ」「やっぱり巨人ファンが多いねぇ」と50年ぶりに訪れた球場で、生観戦ならではの臨場感を堪能した様子だった。

・野球の神様と東京ドームに感謝した

この日は延長戦だったのだが9回終了後、私はおじいさんの体調を心配し「もう帰りますか?」と聞いてみたが、「まだ見ていく」との返事。そして巨人がサヨナラ勝ちをおさめると、おじいさんは手を叩いて喜んでいた。それを見て、私は野球の神様にも東京ドームにも感謝したい気持ちになったのだ。

・ドーム内に入ってしまえば問題はないのだが……

ドーム内に入ってしまえば車いす席専用の係員さんがドームを出るまでサポートしてくれるので快適に観戦できたが、ドームに入るまでと出てからに問題があると感じた。

まず関係者入口がわかりづらい。東京ドームのサイトを事前に確認していたが、電話の際などにもう少し丁寧な案内があってもいいと思う。試合終了後もドーム1階から地下駐車場まではエレベーターで行くのだが、屋上から乗ってきている人で満員になり、30分ほど待ちぼうけだったのだ。自分だけなら階段でいいのだが、ここは改善してほしいと思った。

・12球団全ての球場に車いす席がある!

プロ野球が好きなお年寄りは多い。だが観戦を諦めってしまっている人も多いに違いない。調べたところ、12球団全ての球場で車いす席が用意されている。もしあなたに野球好きのおじいさんおばあさんがいたら、ぜひ一緒に球場に出かけてみてはどうだろうか? ただし、ファウルボールにはくれぐれも気をつけてほしい。

参考リンク:東京ドーム「巨人戦車いす席のご案内」
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼約50年ぶりの野球観戦にご満悦だ。
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▼関係者入り口で受付けを済ませる。
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▼この日は坂本DAYだったので坂本弁当を食べた。
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▼嬉しそうだ!
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▼サヨナラ勝ちの瞬間。手を叩いて喜んでいた。
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