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もしもあなたがビール好きを自負するなら、「必ず飲んだ方がいい」、そう言わずにはいられないビールがある。それは「リアルエール」と呼ばれるビールだ。

・リアルエール「日の丸エール Best Bitter」
リアルエールとは、伝統的な原料で造られ、提供される容器(樽)のなかで二次発酵させ、なおかつ外部からの炭酸ガスの注入を行わないものを言う。つまりビール本来の味を、純粋に堪能できるのがリアルエールである。クラフトリカーズの「日の丸エール Best Bitter」は、日本のビール技術の粋を集めた究極のリアルエールといっても過言ではないだろう。

・提供店舗はわずか
日の丸エールは限られたお店でしか飲むことができない。というのも、開発初年度の2012年にはわずか10店舗でしか提供されていなかった。2013年は20店舗に増えたものの、提供店舗は多くはない。

・純粋にリアルエールを楽しんでもらうため
それには理由がある。通常、クラフトビールの専門店の場合、数多くのタップ(ビールサーバーの注ぎ口)をそろえている。いろいろな種類のビールを楽しむために、数をそろえているのだが、クラフトリカーズは、純粋にリアルエールを楽しんでもらうために、タップの多いお店には卸していないのだ。専用樽を使用するため、タップの多いお店では置けない場合もあるだろう。

・玄人が行き着く最後のビール
同社のホームページを見ると、次のように説明されている。「世界のビールを飲みつくした玄人が、行き着く最後のビールを想像し、レシピを開発」(クラフトリカーズより引用)。この言葉は決して大げさなものではなく、世界的に認められたレシピを元にして、日本屈指の醸造所「木内酒造」で醸造しているのだ。完成までには緻密にプランを立てたという。

・繊細かつ大胆
飲んでみると、味の繊細さに驚かされる。「絹」を想像するような滑らかな舌触りで、喉をすべり降りるように流れていく。しかしただ滑らかなだけではない。華やかなホップの苦味がきいており、後味にコクもある。繊細さのなかに、大胆かつダイナミックな味が広がっている。

・ビール本来の味
例えるなら、ささやかな日常から紡ぎだされた感動巨編映画といったところか。まさかこの序章から、最後に号泣することになるとは! そんな驚きに満ちている。とにかく繊細さと大胆さが一体となった、類まれなビールと言わざるを得ない。強炭酸が好みの人にとっては物足りないかもしれないが、ビール本来の味を楽しむことができるだろう。やはりビール好きの方には一度は飲んで頂きたい代物である。

・今回訪問した店舗の情報
店名: After Taste
住所: 新宿区新宿3-28-16 新宿コルネやまとビル 5F
営業時間: 15:00~翌1:00
定休日: 無休

Reoprt:ほぼ津田さん(佐藤)

▼これがクラフトリカーズの「日の丸エール Best Bitter」。美しい琥珀色をしている
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▼炭酸を加えず、樽で二次発酵
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▼専用特注樽
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▼ちなみにメニューに載っていないが、ベアレンの「ラードラー」も取り扱っている。アルコール度数2.5パーセントでかなり飲みやすい
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