JumpingSpiderKillingFlyth_

家の中をチョコチョコと可愛らしく歩いているクモといえば「ハエトリグモ」だ。得意技は文字通り「ハエ捕り」であるが、英名は「Jumping Spider」(ジャンピング・スパイダー)。驚異的なジャンプ能力を強調した名前となっている。

……そう! ハエトリグモの知られざるカッコよさ、本気を出したときに発揮する瞬間移動レベルのジャンプ&ハンティング! どんだけスゴいのかは動画「JumpingSpiderKillingFly」を見れば一目瞭然であるッ!!

・自分とほぼ同じ大きさのハエを狙うハエトリグモ
キッチンの棚の上で、のんきにスリスリと手足をこすり合わせているハエがいる。小バエではない。わりと普通の大きさであり、1センチほどのハエトリグモにしてみれば「巨大ハエ」の部類に入るだろう。

・小鳥のさえずり
しかし、静かに、徐々に……距離を縮めていくハエトリグモ。じわり……じわり……ものすごい緊張感だ! 途中、ハエがツツーッと移動しても、ハエトリさんは動じない。うっすら聞こえる小鳥のさえずりがドラマチックだ。

・一瞬……本当に一瞬だ!!
そしてハエが羽を広げ、「さぁ〜て、キレイになったし、そろそろ飛び立とっかなー!」……と思ったその瞬間!

何が起きるのかは、ご自身の目で確認していただきたい。時空を超えた “相手との距離の縮め方” は、まるで『ドラゴンボール』の戦闘シーンの世界である。これが本気を出したハエトリさんの実力だ!

・海外ユーザー「まるでライオン」
なお、この動画に対し、海外のネットユーザーからは「クール!」「なんてかっこいいんだ……」「愛してる!」「まるで獲物を狙うライオンのようではないか!」と絶賛の声が書き込まれている。

・座敷の鷹!!
ちなみに、海外のユーザーは「ライオン」に例えていたが、かつて江戸時代の日本ではハエトリグモを「座敷鷹(ざしきだか)」と呼んでいたこともある。意訳するなら……インドア・ホーク! ホークである!!

なお、「座敷鷹」とは、複数のハエトリグモに1匹のハエを捕らせることを競わせた遊びのことで、つまりは「鷹狩(たかがり)」の室内版だ。ハンター能力の高い優秀なハエトリグモは当時の月収並の価格で売られていたという。

・アシダカグモはイーグルだ!
百獣の王がライオンならば、室内の鷹はハエトリグモ。同じくハンター能力の高いアシダカグモは、室内の鷲(わし)、すなわち「イーグル」と例えても過言ではないだろう。

知れば知るほどカッコ良く見えてくる「家の中にいるクモ」の世界。とりあえずアダンソンハエトリを見かけたら「がんばってね!」と軽く挨拶、アシダカグモを発見したらビシッと敬礼することにしよう。

参照元:YouTube
執筆:アダンソン羽鳥

▼インドア・ホーク……それがハエトリグモだ!!