このほど、大手ゲームメーカー「スクウェア・エニックス・ホールディングス」(以下、スクエニ)の2012年9月中間連結決算が発表されました。それによると、今期は最終損益54億円の赤字。前年同期の37億円の黒字とは一転し、大幅に業績を悪化する結果となりました。

これを受けて、株式会社スクウェアの元社長鈴木尚氏が苦言を呈しています。鈴木氏はTwitterで「(株式会社エニックスとの)合併は完全に失敗。未来に対するビジョンが無い」と発言。これを見たインターネットユーザーは「助けてもらっておいて……」や「何言ってんの」などコメントしています。

スクウェアとエニックスの2社は、2003年4月に合併しました。合併した理由については諸説あります。スクウェアの『ファイナルファンタジー』とエニックスの『ドラゴンクエスト』の衝突を避けて、2社のコンテンツを有効活用するなど、お互いの強みをいかす狙いがあったようです。

実はスクウェアはエニックスによって、助けられたとの見方もあります。スクウェアは2001年に160億円以上をかけて、世界初のフルCGの映画作品『ファイナルファンタジー』を公開しました。これが興行的に大失敗する結果となり、5200万ドル(約41億円)の大赤字。ギネスブックにまで載ってしまうほどの痛手を負ったのです。

一部では、映画の失敗を救済するために合併が行われたとの意見もあります。実際は合併時に財務状況は改善されていたのですが、当時「エニックスがスクウェアを救済」という印象は強くもたれていました。

そのことを知る人から見れば、鈴木氏の発言はびっくりする内容だったかもしれません。いずれにしても今期は赤字となったスクエニ。日本を代表するゲームメーカーとして、世界を震撼させる名作を生み出して欲しいと切に願うばかりです。

参照元:Twitter @Hisashi_Suzuki