アジア人、特に中国、韓国人は日本人とよく似た顔立ちをしている。だがファッションに違いがあり、服装から大体どこの国の人かわからないだろうか。それは髪型にも言えることだ。
韓国と言えば美容大国。だが中国のファッションセンス、特に男性のセンスはかなりイケていない。そんな中国で髪を切ったらどうなるのだろうか。もちろんオーダーは「俺に一番似合う髪型にしてくれ!」だ。
だが、そのときままだ知らなかった。中国には日本のような統一した「美容師資格」というものがない。最低限の技術を客観的に保証してくれるものが一切ないのである。
2名の日本人男性が入ったのは中国上海にある小汚い街の地元民くらいしか行かない小汚い美容室だ。そんな街の美容院はのオシャレ度もちろんゼロ! 薄暗い店内から出てきたのはモッサリした男性だ。美容室というより場末の売春宿である。
「やっぱやめよう!」きびすを返そうとしたそのとき 通訳が「彼らに一番似合う髪型をお願いします。お任せで」というとモッサリした男性が勢いよく「ハオ!(わかったよ)」。オーダーが通ってしまっていたのである。客引きにしか見えない男性は美容師だったのだ。こうなったら仕方がない。帰国後坊主にすることを決意した。
日本と同じように、まずシャンプー、そしてカットへ。言葉が通じないこともあり不安だったが、美容師がなんだか丁寧にやってくれているらしいことが感じられる。
通訳と美容師が何やら話しているのを聞きながら待つこと約20分。できあがった髪型は……え、なかなかええやん! そこはかとなくチャイナ男子風ではあるが日本でも社会的に許されるレベルである。しかも料金は1人たった15元(約190円)。エエーッ!! 200円もしないのォ!? 現地では倍の30元でも安いくらいだ。このコストパフォーマンスには大満足である。
あとで聞くと、通訳がなぜか「高倉健バリの角刈りがいいですよ。どうでしょう?」としきりプッシュしていたが、美容師は「いや、この子たちには角刈りは似合わないねぇ」と2人にピッタリの髪型を考えてくれていたそうだ。15元でもプロ意識はそれ以上! プライスレス!!
ちなみに美容師の国家資格がない中国では、美容師になるには店でアシスタントをしながら店で技術を習うことが多いそう。高い価格帯の店であってもいい加減な師匠についてしまったら、いい加減な技術しか身につかないのだ。
ではいい店の見分け方は? 中国人美容師によると「美容師のレベルは、やはり店長の育成方針による。個人経営でもいい店はあるが、現地のクチコミ情報が得られないのであれば、日本人経営やチェーン展開している店に行くのが無難」とのことだ。今回はたまたまいい店だったが……中国の美容室の良し悪しはどうやら価格だけでははかれそうもない。
photo: RocketNews24
▼こちらがお店、衛生的にちょっと不安
▼シャンプー中、正直狭い
▼後ろにいるのは美容師です
▼ビフォア……
▼アフター!!!!
▼なかなかええんでないかい?
▼こちらも……
▼思わずニッコリ
▼ひそかにアシンメトリー