母乳は必要な栄養が全て入っているほか、体を守るための免疫物質も含まれ、赤ちゃんの発育や健康面にとって非常に優れていることはよく知られている。

WHO(世界保健機構)の専門家によると、母乳育児は上述のメリットがあるだけでなく、さらに母乳で育った赤ちゃんはそうでない赤ちゃんより将来太りにくくなるそうである。

この研究結果が発表されたのは、11月8日に台湾で行われた「アジア太平洋地区母乳育児フォーラム」だ。

このフォーラムの中で、WHOの健康開発栄養部門生命栄養グループの科学者ランダ・サダ氏及び台湾国民健康局局長の邱淑(きゅう しゅく)氏が「母乳は子どもの健やかな成長の助けになるだけでなく、母乳で育った子どもはそうでない子どもより、肥満になる確率が22パーセントも低くなる」と発表した。母乳こそが次の世代の肥満防止の大きなカギになると注目しているそうだ。また、母乳育児は新生児の下痢での死亡リスクについても25倍も少なくなるらしい。

だが一方で、母乳の良さはわかっていながらも「母乳が出にくい。赤ちゃんがお腹いっぱいにならないのでは?」「母乳だけだと栄養が足りないのでは?」と心配している新米ママさんも多いそう。WHOによると母乳は15グラムもあれば1日~2日分の栄養がまかなえるそうだ。これなら安心だ。

肥満防止だけでなく、赤ちゃんにとって必要な栄養がつまっている母乳。仕事や体調面などで100パーセント母乳は難しかもしれないが、可能な限り母乳での育児を心がけてほしいとのことである。

参照元:看中国(中国語)

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