7月21日、今日は「土用丑の日」だ。鰻を食べるにはもっとも良いとされる日である。実はこの風習、平賀源内が発案したとされる説がある。源内は商売がうまく行かない鰻屋の相談を受け、丑の日に「う」の付くものを食べると夏負けしないという言い伝えを広め、鰻屋の繁盛につながったのだとか。

このほかにも起源については諸説あるのだが、鰻はビタミンが豊富で滋養強壮には効果がある。夏を乗り切るのには打ってつけだ。しかし、安物の鰻を食べてはいけない。年に1~2度と思えば、高価な鰻を食しておくべきだろう。なんと言っても、高価な鰻は味が違うのだ。

安物の鰻の難点は、焼き置きしたものを温め直していることだ。たとえば牛丼チェーンなどが提供する鰻は、当然ながら店舗で焼いている訳ではない。安いとは言え600~800円の鰻は、一度焼いたものを温め直しているだけだ。その程度の持ち合わせしかないのなら、鰻は諦めるべきであろう。

それなら、高くてももう1000円出して、焼いてくれるお店に行った方が良い。可能なら、鰻を裁いたうえで焼いてくれる店に行った方が良いのではないだろうか。

鰻は身が柔らかいので、焼いたものを冷やしてしまうと、ホクホクとした歯ごたえが損なわれてしまう。何よりも焼いたものを冷やせば、風味もなくなってしまうのである。

多少値が張っても、年に一度、今日だけでも本当においしい鰻を食べておくべきだ。節電が叫ばれ、そのうえに猛暑続きで気力も体力も衰えがち。こんなときこそ、本当においしい鰻を食べておきたいものである。決して安物を選ばないように。

写真=ロケットニュース24