カナダの研究チームが超うすうすのディスプレイを開発した。チームはこの技術を応用してスマートフォンの試作機を製作。そのデモンストレーションをYoutubeに公開している。チームの責任者は、5年以内にすべてのスマートフォンが紙のように薄くなると考えているようだ。
この技術開発を進めているのは、オンタリオのクイーンズ大学、ヒューマン・メディア・ラボの研究チームだ。彼らは柔軟な電子ペーパー(E ink)を、スマートフォンやタブレット端末などのディスプレイに応用したのである。
従来の電子ペーパーは、画面上に表示される文章や絵を閲覧することしかできなかった。彼らの技術を使えば、ディスプレイをめくるようにして、タッチスクリーン同様のアクションを実現することが可能になる。
彼らはすでに試作の端末「Paper Phone」を制作しており、デモンストレーションでスカイプ通話(インターネット電話)を試みたり、音楽プレーヤーを再生したりしているのだ。現在のところタッチスクリーンのようにスムーズな動作を実現するに至っていないようだが、今後の開発でさらに進化するものと思われる。
開発チーム責任者のロール・ヴェルタガール氏は「我々が作り出しているものは未来だ。今後5年のうちに、すべての端末がこのような形になるだろう」と語り、さまざまな端末に実用されるものと予想している。
ちなみに5月10日にバンクーバーで開かれる「コンピューター・ヒューマン・インターラクション・カンファレンス2011」でデモ機の発表を行うとのこと。軽くて柔軟なディスプレイが開発されれば、落として壊す心配もなくなりそうだ。ぜひとも早い段階で、スマートフォンやタブレット端末に実装してほしいものである。もしかすると、iPhone7あたりでペーパーディスプレイが採用されるかも!?
参照元:The Next Web(英文)