東北地方太平洋沖地震発生から2週間が過ぎようとしている。被災地への援助を募る活動が広まり、毎日世界中から義援金が集まってきている。読者の中にも募金をしたという方が多いのではないだろうか。
「この義援金、ちゃんと被災地に届いているのかな?」と思っている方もいるかも知れない。はっきりと目に見えない寄付金の行き先が心配になることもあるだろう。アメリカ赤十字社CEOのランディー・ハトソン氏が、同社に集められた義援金の行方について説明しているのでここでご紹介したい。
アメリカ赤十字社には、「日本のためにと寄付した義援金は、他の活動にまわされることなくちゃんと日本に届いているのか?」という問い合わせが相次いでいるという。これを受けてハトソン氏は、「義援金は間違いなく日本のために使われています」と明言した。
「アメリカ国内の支部から集められた義援金は週2回本社へと電信扱いで送金され、それから日本赤十字社へと同様に電信送金されます。送金は物資を搬送するよりもはるかに速くコストもかからないので効率的です」と同氏は説明している。
諸経費として差し引かれるのは9パーセント。つまりアメリカ赤十字社に100ドル寄付すると、91ドルが直接被災地に届くということになる。ちなみに日本赤十字社に寄せられた義援金は地方自治体が主体となる「義援金配分委員会」(赤十字も参加)によって配分計画が立てられ、全額が被災者救援に使用されるという。
計り知れない傷痕を残した今回の地震、津波の被災地に世界中が心を寄せている。義援金とともに世界中からの応援の声が被災地に届き、被災者の方々を励ますことを願ってやまない。