11月2日に東京都内で行われた生命保険の見直しに関するイベントで、タレント・コメンテーターとして活躍するデヴィ夫人(本名:ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノさん)がゲストとして登壇した。イベント後の取材で、水嶋ヒロさんの小説作品についてインタビューに応え、作品に関心を示すとともに、「編集者の方が手直しをして来年出版するそうですよ」と、加筆修正される事実を語り、報道陣をアッと言わせたのだ。

デヴィ夫人がゲストとして招かれたのは、株式会社ライフ・プラザ・ホールディングスの主催した「生命保険見直し月間制定記者発表会」。同社は多くの人に保険についての理解を深めてもらいたいと、保険の見直し時期とされる11月を「生命保険見直し月間」と制定した。

来店型の保険代理店を展開する同社によれば、10年間で約16万組の来店者から次のような相談を多く受けるという。「自分の保険内容がわからない」、「どんな保険がどのくらい必要かわからない」、「有利な見直し方がわからない」など。一般の人にとって、保険は難しすぎて把握しきれないというのが実態のようだ。

デヴィ夫人も過去にしつこい勧誘にあい、根負けして高額保険に入ってしまったそうだ。そのときは2年で300万円以上も支払ったのだとか。「頻繁に電話や手紙、訪問を受けまして、プレゼントまで頂いて、こんな強い私でも「情」に負けて保険に加入しました」と振り返る。そのとき頂いたプレゼントというのは、高級ブランドエルメスのスカーフを使った座布団だったそうだ。少なく見積もっても10万円は下らない。会場からはため息が漏れた。

同社の代表取締役の今野則夫社長によれば、「プレゼントに訴えかけるのは保険勧誘のいつものやり方。10回も通えば誰でも加入するもんです」として、「保険内容に納得しないまま、加入する例が大変多いようです」と説明した。そのような現状を打開するために、今回の見直し月間制定を思い立ったそうだ。これを機に「加入している保険が本当に適正であるかどうか、確かめてもらいたい」としている。

発表会終了後、デヴィ夫人への囲み取材の時間が設けられた。そのなかでテレビのインタビューに応え、「水嶋ヒロさんが小説大賞(第5回ポプラ社小説大賞)を受賞されましたが」との質問に、夫人はこう答えた。「はい、聞いております。彼は格好いいし、作品に大変興味があります」。そして、「編集者の方が手直しをして出されるんでしょ?」と言うと、報道陣からは「エッ?」という声が上がった。その後、「それで出版は来年になるって。テレビで言ってました」と付け加えると、取材陣は一様に安堵した。おそらく大賞受賞に関して、編集の手が入っていたと聞き違いされたためではないだろうか。記者も一瞬、応募作品が編集者の手が加えられたものなのかと、我が耳を疑ったのだが、出版についての話でホッとしたのだった。いずれにしてもデヴィ夫人は水嶋さんの作品に大変興味を持っているようで、「(出版される日を)楽しみにしています」と語り、会場を後にした。

自身をして「保険の敵」と言わしめるデヴィ夫人。ご自分でそう評価されるくらい、いつまでも変わらぬ若さを保っている。水嶋さんへのコメントに代表されるように、新しいものに積極的に関心を持つことが若さの秘訣なのかも知れない。

写真:ロケットニュース24