最近は健康志向の高まりにより、脱油や減塩などのヘルシーな調理が好まれる傾向にある。そうした市場に向けてシャープは、新たな調理家電を投入する。

2010年7月15日、都内・住友不動産芝公園タワー集会室において、報道関係者向けにウォーターオーブン『ヘルシオ』の新製品発表会が開催された。同社は、水で焼く『ウォーターヒート技術』を搭載した『ヘルシオ』新製品3機種『AX-PX1』、『AX-GX1』、『AX-MX1』を8月20日より発売すると発表。価格は、いずれもオープンプライス。

『ヘルシオ』の最大の魅力は、ウォーターヒート技術による調理だ。水蒸気をさらに加熱すると、100度以上の高温状態にした『過熱水蒸気』になる。『過熱水蒸気』は食品に触れると、大量の熱(潜熱)を食品に伝える。このメカニズムを利用して調理するのが『ヘルシオ』なのだ。

新製品の中でとくに注目の機種は、最上位機種の『AX-PX1』だ。100度以上の過熱水蒸気による『脱油』、『減塩』、『ビタミンC保存』などの健康調理はもちろん、食材に合わせて70度~95度の温度帯で蒸気をコントロールする『ソフト蒸し』調理機能を搭載。家庭では温度調節が難しい自家製ハムや温泉卵なども、手軽においしく調理することが可能だ。

発表会の会場では、実際に調理された食品を来場者にふるまっていた。試食してみたが、どの食品もオーブンレンジで調理したパサパサ感がなく、実にみずみずしかった。

さらに、4.3型ASVカラー液晶タッチパネルを採用した点も見逃せない。画面上のタッチ操作により、メニューの選択はもちろん、メニュー写真のページ送りなどもでき、まるで料理ブックのページをめくるような自然な感覚で操作することができた。

新しい『ヘルシオ』は魅力的な商品だが、市場想定価格は、最上位機種の『PX1』が16万円前後、エントリーモデルの『AX-MX1』でも7万5,000円前後と、調理器具としてはかなり高価だ。健康志向は、価格に勝てるだろうか。

Photo by Rocket News24 Staff / 本誌記者撮影