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私たちが普段スーパーなどで購入している食料品。万が一、その中に虫などが混入していたら……なんて、想像するだけで気持ち悪い。ただ実際には、野菜などに付着していた虫がチェックをすり抜けて販売されてしまう事件は、時折ニュースで報道される。

そんな事案の中で、最悪のケースが発生した。なんと、購入したバナナの中に世界一危険とも言われる毒蜘蛛が潜んでおり、購入者の自宅で大量発生したのだ。

ジェイミー・ロバーツさんは、イギリス・スタフォードシャー州で公務員をしている31歳の男性。妻のクリスタルさん、7歳の娘と5歳の息子の4人家族である。そんな彼は、何よりもクモが大っ嫌い。嫌いと言うより、恐怖症であった。

・無害な白いカビかと思ったら

ある日、ジェイミーさんは、近くの店でバナナを買ってきた。そのバナナは、一部が白っぽくなっていたそうだが、彼は最初、無害なカビだと思ってフルーツボールに入れていたとのこと。

しかし、そのバナナの白い部分を近づいてよく見てみると、それは蜘蛛の巣! さらに、窓枠やカーテンにも、バナナに付いているような白い物体が付着していたらしい。

ジェミーさんが勇気を振り絞ってそれを取ると、何百匹ものクモが一斉にウヨウヨと動いたのだ。その光景は、クモがとりわけ苦手でない人でも気味が悪い。ましてや、クモが大っ嫌いなジェイミーさんがどんな気分だったかは、想像を絶する。

・すぐに家から出るように

妻のアンジェラさんが、害虫駆除業者に電話をすると、すぐに家から出るようにとの指示。「いくらなんでもクモで家から離れるなんて大げさな」と思うかもしれないが、このクモはとんでもない毒グモであると思われるのだ。

・バナナの中に隠れる世界最悪の毒グモ

それは、ブラジリアンワンダリングスパイダー(クロドクシボグモ)。世界最悪の毒グモとも言われているクモで、その毒性の強さはガラガラヘビのおよそ30倍。強力な神経毒で、1匹につき人間80人を殺す力があるという。

ジェイミーさんの家を占拠したクモは、まだ完全に成長しきっていなかったため、確実にブラジリアンワンダリングスパイダーとは言い切れないが、その可能性は非常に高いとのこと。

というのも、ブラジリアンワンダリングスパイダーは「バナナグモ」の別称を持つほど、バナナの中に隠れる習性を持っているからだ。実際にイギリス・ロンドンで昨年、スーパーで販売されていたバナナにこのクモが潜んでいたため、購入者が駆除業者を呼ぶ騒ぎがあったらしい。

結局、ジェイミーさん一家は、業者が家からクモを駆除する間の3日間、家へ帰れなかったそうだ。とんでもない不幸に見舞われたジェイミーさん一家だが、クモに噛まれるなどの被害が出なかったことだけは、不幸中の幸いと言えるだろう。

参照元:YouTubeMirror News(英語)
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼今回の事件に関係する写真を紹介している動画。以下、閲覧注意!

▼なお、こちらは世界で最も危険な毒グモのトップ10を紹介した動画。今回問題になったブラジリアンワンダリングスパイダーは堂々の1位である

▼被害にあった一家
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▼白っぽいカビかと思ったら……
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▼クモが大量発生!
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▼ブラジリアンワンダリングスパイダーは成長するとこうなる
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