・「汚部屋」と有名な外国人留学生の部屋にあった『世界で1番美しいもの』(その2)


ついに開かれた最奥への扉……その先で我々取材班が見た光景とは……

普通っ……! 圧倒的普通っ……!! 4畳半くらいの畳の部屋に2段ベッドがある普通に片付いた部屋だった! 服もちゃんと壁に掛けてある。

押し入れは多少ゴチャっとはしているものの、この程度で汚部屋認定されることに衝撃を受けた私。そこで、私のかつての部屋の画像を見せてみた。この部屋、住める

「あ~OKOK……HAHAHA……」


──誤魔化された! 汚いかどうか聞いたところ、「いっぱいのものはある……」と口ごもるタリべ君。気を使わせてしまったぁーーーーーー!!

・ラスボスの気配

予想以上に圧勝だったギニア人留学生との勝負。だが、このダンジョンにはラスボスがいる。そう、隣のパキスタン人の部屋だ。実はさっきから、めっちゃ話し声が聞こえている。どうやら、部屋の中には複数人いるようだ。たのもー!

部屋には、背が高いオールバックの色白男子と、骨太っぽい浅黒男子、2人のパキスタン人留学生が。両端には2段ベッドがあり、真ん中のスペースは人2人が横に並べるくらい。というか、実際横に並んで出迎えてくれた。色白長身の留学生はアハマド君、浅黒男子をヤストゥール君である。

2人なのに、2段ベッドが2つあるのは、空いているベッドを物置として使うためのようだ。入り口から向かって左側のベッドの1段目にはスーツケースやタオルなどが無造作に置かれている。

・分かる

さらに、ベッド下には紙袋や箱などがこれまた無造作に散らかっていた。なお、掃除は今したとこだという。分かる……分かるぞ! 男所帯ってこうなるよな!! 国籍を越えた共感がそこにはあった。可愛い奴らめ。

と、その中に埋もれていたビニール袋の1つを手に取るアハマド君。え? それ何? 袋の中をまさぐって……


アーモンドを取り出した! 食べ物やったんかーーーーーい!! そして、取り出したアーモンドを私の手に乗せる。ありがとう……!!

・食べてみる

食べてみたところ、パキスタンのアーモンドは塩気がなく、固めで素材を楽しむ感じ。

アハマド君いわく、アーモンドはパキスタンにおいて伝統のお菓子で、コーラと一緒によく食べたりするのだとか。へ~! 合いそうやね!!

なんでも、宗教上の理由からアルコールが飲めないため、コーラをよく飲むのだとか。なるほど。確かに風呂場のペットボトルもコーラだった。

──ここまでヤストゥール君ひと言も話さず! そう、ヤストゥール君はシャイなのである。私が部屋に入ってきた時からずっと真顔だ。

・予想外の提案

だが、アーモンドを一緒に食べたおかげか、部屋に来た時よりも若干雰囲気が柔らかくなった気もする。怖くない怖くない……ほら。怖くない。

と、その時、予想外の提案が。

「俺たちこれから昼飯食べるけど、一緒に食べない?」


──要約するとそういうことを言われた。パキスタン料理専門店に何度か行ったことがある程度の私のイメージは、「パキスタン料理=ナンとサラサラカレー」だが、日本に来ている留学生たちは一体どんなものを食べているのか。非常に興味深い。ゴチになります!

そう答えると、「ついてこい」とばかりに部屋を出ていくアハマド君とヤストゥール君。なになに? どこ行くん? 訳も分からずついて行った先で、私は衝撃の光景に出会うことになる。そこにあった「世界で1番美しいもの」は次ページで!

取材協力:ホツマインターナショナルスクール
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.