
練り物が好きだ。そもそも魚が好きなので、その魚を美味しく長く食べられるように加工してあるというだけでも嬉しい。近年は加工の技術もどんどん上がっていて、例えばうなぎもどきなんかも結構すごい。
この調子でどんどんと新しい練り物が生まれることを願ってやまない……と常々思っている割に、見逃していた商品がある。紀文から2025年にカニカマ『The SURIMI(ザ・スリミ)』が出ていたのだ。こちらは同ブランドのフラッグシップ、つまり最も優秀なものであるらしい。
これは是非とも試さねばと、そのほかの紀文商品や他社のカニカマと比べてみた。
・いろいろなカニカマと比べてみたい
カニカマは1970年に老舗の水産加工メーカー・スギヨが生み出したものであるのだとか。面白いのは、そもそもはカニカマを作ろうと思って作ったわけではないということ。なんでも、当初は人工クラゲの開発を目指していたらしい。
というのも、クラゲを輸入していた中国との国交が悪化して仕入れられなくなったため、急ぎ代替品の開発に取り組んでいたそうなのだ。その中で偶然も手伝い生まれたのが、かに風味かまぼこ『かにあし』であるという。何がどう転ぶかわからないものだ。
紀文もその時代よりカニカマ作りに着手していた模様。紀文のカニカマと言えば、小さめサイズで3回分がひとセットになった『マリーン』ほか、スティックタイプの『したらば』シリーズがある。
『したらば』は中に明太マヨやからしマヨが入っているところが特徴。おやつやおつまみにちょうど良いサイズ感で、小腹が空いたときに重宝する。また食感がタラバガニのようで、満足度が高い。
スーパーを何軒か回ったのだが、マリーンは生憎(あいにく)見つからなかったので、今回はカニカマの『したらば(スーパーで税込126円)』を比較用に用意。そのほかカネテツのほぼカニ(226円)、ほぼタラバ(269円)、一正のサラダスティック(129円)も購入してみた。
・なるほどなザ・スリミ
まずは記者が日頃よく食べる、カネテツシリーズからいただいてみる。『ほぼカニ』は、わかりやすいネーミングで上手いこと名付けたなといつも感心してしまう。ほろほろと口の中でほどけるところが、まさしくカニで何度食べても感動する。旨味もたっぷりだ。特製黒酢入和だしカニ酢付きであるところも嬉しい。
同じくカネテツの『ほぼタラバ』、こちらは先ほどのものと大きく食感が違う。よりごわっとしていて肉厚、味わいは軽やかで、やはりタラバガニのよう。
紀文の『したらば』も、タラバガニの食感と見た目をめざしていることなので、このまま『したらば』を味わってみることにする。
『したらば』はカネテツ商品よりも見るからに大きく、より肉厚感を演出できているように思う。あまりに大きいので、箸でひと口サイズに切った。実際に口に入れてもそうで、重厚な歯触りと味わいで満足感を得られる。カネテツよりは、ややさっぱりとした味わいだろうか。いずれも美味しい。
次は『サラダスティック』。こちらはスタンダードな馴染みあるカニカマ。カニの風味はそのほかの商品と比べて抑えめで、かまぼこっぽさが際立つが、だからこそサラダなどと組み合わせやすい。
少量小分けにしてくれているので使いやすく、ついつい食べてしまう美味しさがある。
いずれのカニカマも凝っているなあと感心しつつ、最後は『The SURIMI ザ・スリミ(269円)』に手を伸ばす。
パッケージの高級感は随一だろう、思わず手に取りたくなる。2パックが連結しているような形で、使いやすい。開けてみると、中には大ぶりのカニカマ。したらばもそうだが、見た目にインパクトがある。
さっそく食べてみると、ほろっと口の中でほどけていき、『ほぼカニ』と良い勝負である。味わいは思いのほかさっぱり目で、けれどもしっかりカニの風味を感じる。その風味が押しつけがましくなく、上品でさわやかな味わいだ。
なるほど、これがザ・スリミ……! なんというか、ものすごく食べやすいカニカマだ。クセをできる限り減らして、でもカニっぽさを損なわないようにしつつ、でもカニカニしていない。あらゆる料理に合わせられそうで、購入者層を広めようという意志が感じられた。
びっくりするような特徴のあるカニカマではないのだが、じわっと日々の食事に浸透してきそうな、そんな味わいだった。手を伸ばしやすい価格でもあるし、これからは我が家の食卓にちょこちょこ登場することになるような気がしている。
参考リンク:紀文「The SURIMI(ザ・スリミ)」
執筆:K.Masami
Photo:RocketNews24.
▼それぞれに工夫があるんだろうなと感じる、みんな違ってみんな美味でした
▼ほぼタラバ
▼サラダスティック
K.Masami














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