4月といえば出会いの季節。俺たちの心のとんかつチェーン「かつや」でも新たな出会いが生まれていた。片方は肉。そしてもう片方は……やはり肉である。

2026年4月10日より販売が始まった新メニュー『肉あんかけロースカツ丼』は、ロースカツに黒味噌仕立ての特製肉あんかけをかけた、実に「かつや」らしい一品だ。

ところが、運ばれてきた丼を見て驚いた。なんとそこには、ロースカツの姿がなかったのである。

・かつや、カツをうめる

今月の新作『肉あんかけロースカツ丼』に対し、「かつや」がつけたキャッチフレーズがこうだ。


「カツ、肉にうまる」


自分でうめておきながら、あたかも「ハプニングでうまってしまった」かのような言い方をしているのが無茶苦茶すぎる。これはいつも以上にどうかしていそうだ。

丼は税込979円、定食は税込1089円だが、それぞれプラス110円で温玉付きにすることもできる。迷った末、私(あひるねこ)が注文したのは丼の温玉なし。


カツのうまり方をじっくり確認するため、あえて温玉なしを選択した。果たしてどの程度うまっているのか? とそこへ、さっそく丼が運ばれてきたのだが……。


え!?


カツどこ行った……?


・まさかの不在

そこに広がっていたのは、肉あんかけという名の茶色い大地。ところどころキャベツが顔を出しているものの、ロースカツの存在はまったくもって感じられない。


え、バックレた? 初日から? 大学生のバイトかよ。大袈裟ではなく、本当にカツを入れ忘れられたのかと思った。フェアメニュー初日ならあり得る話だ。


いや、もしかしたら隠れているだけかもしれない。そこで試しにレンゲで突いてみることに。フォースだ、フォースを感じろ……。


そこぉ! その結果……。


カツ、捕獲。


・肉をまとう肉

まさかこんな完璧な形で肉あんかけに擬態しているとは。絶対に食べさせまいという強い意志を感じる。もはやそういう昆虫である。

「かつや」は私たちにカツ丼の無限の可能性だけでなく、大自然の掟まで教えてくれるのか。さながら外食業界のディスカバリーチャンネル。


ただ、実際の印象としては「肉にうまる」というより、「肉を肉で覆う」と表現した方が正しい気がする。肉のヴェールをまとっているというか。まあ、どちらにしても意味は分からないが。



しかし本当に驚くのはここからだった。肉あんかけと一緒にカツを頬張った瞬間、強烈な刺激が私の舌を貫いたのだ。


しょっぱッッッッ!


・驚きの濃さ

そう、カツはともかく、肉あんかけの味の濃さが尋常ではない。おまけになんか辛い。商品説明には特に書かれていないが、明らかにピリ辛要素も入っている。

「黒味噌仕立て」と聞いて想像するようなマイルドな味とはまるで別物。そもそも、よく考えたら肉あんかけですらないだろう。こんな味が濃いあんかけがあってたまるか。

どちらかというと、麻婆に近い肉そぼろである。なのでこれ単体でも余裕でご飯のおかずになる。むしろご飯がないとキツイ。とんだご飯キラーだ。


こんなことなら温玉ありにしておけばよかった。近年の「かつや」のメニューの中で、ここまで温玉の必要性を感じるものはなかった気がする。序盤の選択を間違えたとしか言いようがないだろう。

・意外な相性

何やらバーサーカーのような扱いになっている肉あんかけだが、意外なことに、そこまでカツの邪魔にはなっていない。

むしろ、ロースの脂の甘みを引き立てる黒子の役割を果たしていると言っていい。まさかの健気キャラ。


両者の相性は決して悪くないどころか良好だ。この『肉あんかけロースカツ丼』はただの変わり種ではなく、「かつや」が定期的に発売する味噌カツ丼の亜種として位置付けるのが正解なのかもしれない。



・「かつや」の王道

肉を肉で覆った肉まみれの肉丼『肉あんかけロースカツ丼』。一口食べればその圧倒的な味の濃さに、きっとあなたも「かつや」のブレなさ、そして王の風格を再確認するはずだ。

ただ最後に、これだけは強く忠告しておきたい。


温玉は絶対につけた方がいいぞ。


参考リンク:かつや
執筆:エクストリームかつや者・あひるねこ
Photo:RocketNews24.

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▼温玉はプラス110円で追加できるが、単品で注文すると税込132円。あらかじめ温玉ありにしておいた方が安い。

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