金に困っていないのに、何かとケチな古い知人がいる。言い換えれば節約上手とも言えるが、方向性は何かと神経質なタイプ。まあしかし、1人暮らしでも昔から自炊する立派なヤツだ。

先日、彼の家に遊びに行ったら、キッチンに大量のパックご飯が積み重ねられていた。お前、昔から炊飯派だったろ。パックは高いからコスパ悪いんじゃないか? 教えはどうなってんだ教えは。

私の指摘に対し、彼は不適に微笑みながらこう答えた。「そう思うだろ? 実はそいつが一番安いんだよ」 「1年で倍に値上がったけど、まだ最強に安いんだよね」

・5キロ4000円弱

2024年の半ば頃からだったか。米の価格が上昇しだしたのは。以前は5キロで1980円とか2300円とかだったと思うが、今ではずいぶん高くなった。

地方がどうなのかは不明だが、都内およびその近郊で大手スーパーの店頭に並ぶ米の価格は、5キロ4000円弱という認識だ。

不定期にドンキなどに並ぶ古古米だか備蓄米だかは5キロ2000円だったり、スーパーでも1日限定の特価で3000円くらいのを見る日もあるが、そういうのは外れ値だろう。

実際に2026年3月12日に都内で西友やまいばすけっと、ドラッグストアを回って米の価格を見てきたが、最安が5キロで税込み3885円だった。

やっぱり4000円弱ですよ。4500円超えが珍しくなかった1月より安くなりつつあるが、依然として庶民感覚的には高いままだ。

TBSの『Nスタ』を見ていたら、6月にかけて3000円台の米が増える可能性が高いとやっていた。これが当たるのであれば、もうしばしの辛抱だが、どうなるやら。

さて、米自体が高いので、パックご飯も当然高い。というか、イメージ的に、パックご飯は常に普通の袋入りの米より高いと思っている。高いかわりに、手軽なのがパックご飯の強みではないか?

そんな情勢だが、2024年の秋ごろから、わが知人はパックご飯派になっていたそう。なるほど、米びつは空で、炊飯器は使われていない。そしてパックご飯派な彼の米代は、5キロ換算だと税込み3550円だという


・究極の選択

5キロで、税込み3550円……? 彼の家の近くにスーパーがあるが、税抜き価格だって最安は3690円台だった。ここは都内で、近くに驚安なタイプの店は無い。実家も農家ではない。

どんなルートで仕入れたどんな米なのか? ヤツのキッチンに積まれたパックご飯の正体。それは「大盛ごはん 国産米 300g トップバリュベストプライス」。


ト、トップバリュ!! イオンが誇る、究極の選択肢ィィイイイイ!! イオン専用のネットスーパー「グリーンビーンズ」での価格は税込み214円! 通常のパックご飯が200g前後のところ、こいつは300gの大容量なので、グラム単価0.71円だ。た、確かに安い。

2年間これを食い続けている知人の話によると、以前は110円とか120円とかそれくらいだったらしい。ここ数年の米の価格の上昇とともに、値段は倍になったとか。

しかしそれでも、普通に売られている5キロ4000円前後の米と比べ圧倒的に安価! マジか、パックご飯が炊飯用のご飯より安いことってあるんだ……。

これは私にとって、完全に盲点であった。まず「パックご飯は高い」というイメージから、そもそもカテゴリー自体を選択肢に入れていなかった

まあ5キロ3000円台が普通になれば、そんなに魅力的ではなくなるかもしれない。しかし近年のいかなる時期でも、常にこいつのグラム単価は平均的な価格を下回り続けていたらしい。

安さという点では、素晴らしいとしか言いようがない。しかもイオングループの店なら大体どこでも売られており、売り切れる素振りもなさそうで、安定供給されていたという。


でもそれ、美味いのか? 安く手軽でも、とんでもなくマズかったらさすがに……。ということで、帰りに近所のイオングループの店舗へ。

店頭だと税込み213円で、「グリーンビーンズ」より1円安かった。さらに安くなるのかよ。


レンチンで3分10秒。食べてみたところ、ああ、普通っすわ。めっちゃ普通。レンチンのご飯ってこんなもんでしょ。


米に対して特にこだわりがないなら、これでいいと思える。特別に美味くはない。しかしこれが不味くて食べられないという人は、世の多くの庶民向けチェーン店の料理を食べられないだろう。

こうして私は新たな知見を得た。米の価格が上昇したら、イオンの「大盛ごはん 国産米 300g トップバリュベストプライス」がアラモの砦だと。

参考リンク:グリーンビーンズ
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.