筆者はいわゆる「豪雪地帯」と呼ばれる地域に住んでいる。

豪雪地帯で暮らす以上、避けて通れないのが除雪作業。屋根から落ちた雪で冗談抜きに自宅が埋もれるので、冬の間は毎日のように除雪に追われることになる。

筆者の家では普段、祖父が小型除雪機を使って除雪作業をしてくれているのだが……

この雪山にあえて人力だけで挑んでみたら、人間はどれだけ戦えるんだろうか。


・戦いの記録

ということで、実際にチャレンジしてみることにした。今回挑むのはこちらの雪山。

思いっきり自宅が横にあって特定が怖いので、背景や家そのものは塗りつぶさせてもらっている。

ただ、屋根や窓の位置は実際の写真からトレスして描いているので、雪の量がどれだけ減ったかの目安にしていただけると幸いだ。


作業を始める前、家の2階から撮影した雪山はこんな感じ。手を伸ばせば触れるくらいの高さにまで迫っている。

この雪山に登れば、階段を使わなくても余裕で2階の窓から出入りができる。


使用する道具は主に2つだ。まずはスコップ。

硬い雪を崩す時や壁際などの細かい部分の除雪をしたい時に使う。


続いてスノーダンプ。

ある程度スコップでスペースを作ってからでないと扱いづらいけれど、サイズが大きくて攻撃範囲が広いため一気に大量の雪を運ぶことができる。


準備が整ったところで、さっそく作業を始めていこう。雪山に登り、まずはスコップで山頂を崩していく。


崩した雪は脇に捨てたり、流雪溝に流したりして処理していく。念のため説明しておくと、流雪溝とは雪を流すために作られた側溝のようなものだ。

雪国にはよく見られる設備で、ここに雪を捨てることで除雪した雪を自宅の敷地内に置いたままにしなくてもいいようになっている。


雪を掘っては捨てること約1時間、2階から撮影した雪山の様子はこんな感じ。まだまだ高さはあるものの、平らな部分ができてスノーダンプが使えるようになってきた。


この地域に降る雪は水分が多く、見た目以上に重量がある。屋根から落ちてきたりしたら普通に鈍器だ。そんなものを何度も投げたり運んだりしているので、すでに息が上がっている。

とはいえ、全体の進捗はやっと4分の1が崩れた程度。引き続き掘り進めていく。



作業開始から約2時間で、大体半分くらいの雪山を崩すことができた。

このあたりになってくると、腕と腰がだいぶ痛くなってきた。普段重いものをほぼ持たない筆者からすると、この2時間だけで数か月分の腕力を使っている気がする。


作業開始から約3時間後にもなると、だんだん雪山を下って流雪溝に雪を捨てに行くのが億劫になってきた。


そこで全てを横に投げ捨てる方法にシフト。

雪を運搬する時間がなくなり作業スピードがアップしたようで、これまでより早いペースで残りの半分を崩すことができた。


2階から撮影してみても、だいぶ雪との距離が離れた気がする。少なくとも雪山を登って2階に出入りするのは難しそうだ。達成感……!

ここからは今まで足場だった部分を掘れば、もっと高さを減らしていけるかと思ったのだが……


長時間踏み固めた雪は想像以上に硬くなっており、スコップを刺しても今までのようにサクサク掘り進めることができなかったため断念。


小型除雪機を使った時と比べるとまだまだ雪は残っているけれど、それでもだいぶ標高を低くすることはできたんじゃないかな〜!


作業にかかった時間を確認すると、約3時間50分だった。祖父が除雪してくれた時と比べて、約2倍くらいの時間がかかっている。

人力で雪山を崩すことはできなくはなかったものの、とてもじゃないけれど日常的にこれをやるのは無理だなと思った。



・その後

ということで、小型除雪機といつも除雪をしてくれている祖父の偉大さを実感した企画だった。ちなみに翌日からしっかり腕が筋肉痛になり、数日間引きずった。

なお、これだけ頑張ったにもかかわらず……


直後に再度ドカ雪が降り、雪山がパワーアップして復活した。さすがに心が折れそうだったけど、これが雪国に住むってことなんだよな〜〜〜!!!!

厳しい思いをした分、今年は春の景色を見るのがより楽しみだ。

執筆・イラスト:うどん粉
Photo:RocketNews24.

▼パワーアップした雪山を2階から撮影したところ。この時の方が降り方が激しく、数日後に頂点が屋根まで到達した