
皆さん、初めまして。カン・ヘジュと申します。日本大学芸術学部文芸学科に在籍する韓国人留学生です。インターンシップで記事を書かせて頂くことになりました。よろしくお願いします。
皆さんはNetflixで配信中の『ラブ上等』をご存知だろうか?
『ラヴ上等』は、11人の男女が2週間の共同生活を送りながら、本当の愛を探していく、日本発にして日本初の “不良” 恋愛リアリティショーだ。
予告編が公開されるやいなや、韓国のネット上では大きな話題となり、私も日本の有名なヤンキー漫画である『東京卍リベンジャーズ』を思い出した。
漫画の中でしか見たことのなかった日本のヤンキーたちが、実際に存在している。
彼らを直接見たことのない韓国人の私にとって、『ラヴ上等』は日本ならではのコンセプトの番組と感じられた。
韓国であれば「不良を起用するなんて」とネガティブな意見が聞こえてきそうなところだ。
番組の独自性が高いことも、企画として成立している要素かもしれない。
耳慣れないヤンキー特有のスラングが飛び交う予告編を目にしながら、私は自然とこの番組への期待を膨らませていった。
・「恋リア」飽和の韓国で
近年、韓国では恋愛リアリティ番組、いわゆる「恋リア(연프)」が高い人気を誇っている。
特に『ハートシグナル』『ソロ地獄』『乗り換え恋愛』などはシーズン4、5にまで到達し、定番の番組として定着した。
そんな数多くの恋愛リアリティ番組の海の中で、視聴者の視線を強く引きつけたのが、日本のNetflixオリジナルシリーズ『ラヴ上等』である。
では、なぜこの作品は韓国でこれほどまでに支持を集めたのだろうか。
・理由1:日本のヤンキー文化が韓国では「ロマン」
アニメや漫画を通じてヤンキー文化に触れてきた世代にとって、ヤンキーはそれほど抵抗のない存在。
「第1話」から、出演者たちが物々しい雰囲気で登場するシーンは、『東京卍リベンジャーズ』に登場するマイキーやドラケンといった、漫画のキャラクターを思い出させる。
一見あぶなそうに見えると同時に、恋心に戸惑いながらも、意志を伝えようとする彼らの姿勢。
それが格好よく映った。こういう点が韓国の若い世代の視聴者の好奇心を刺激したのである。
一方、韓国の恋愛リアリティ番組に出演する人々は、すでにSNSでインフルエンサーとして活動していたり、高学歴であったりと、ある程度社会的地位を築いた人物が多い。
しかし『ラヴ上等』に登場する人物たちは、これまでの韓国のリアリティ番組の出演者像とはどこか異なる。
型にはまらなくて危うさをはらんだ彼らの姿に、視聴者は新鮮な魅力を感じたのだ。
・理由2:飾らない出演者たち
韓国では恋愛リアリティ番組が流行るにつれ、本気で恋がしたいというより、自分をアピールするために出演する人が増えてきた。インフルエンサーやユーチューバーなどだ。
そのような「お決まりのレパートリー」に視聴者は疲れていた。
そんななかで始まったのが『ラヴ上等』だ。
見た目とは裏腹に、真剣に恋と向き合う出演者たちの姿に新鮮さを覚え、自然と応援したくなったのである。
自分の過ちをクールに認め、恋のためなら競争もいとわない姿勢から、視聴者は「本気」を感じ取った。
すなわち、『ラヴ上等』は恋愛リアリティ番組に疲れた視聴者たちを癒す結果となった。
・理由3:恋愛を疑似体験
韓国の恋愛市場では、職業、年収、学歴といった条件が重視される。
こういう傾向は最近さらに激しくなってきた。
対照的に、『ラヴ上等』の出演者たちは番組開始と同時に自身の過去を打ち明ける。
決して明るい過去ではない。だが、それはマイナス要素とは働いていない。
むしろ彼らは互いの傷を理解し、共感し合いながら絆を深めていく。
条件ではなく「人そのもの」に惹かれたいという彼らの姿勢に、視聴者は条件に縛られない恋愛ファンタジーに触れたのかもしれない。
・国際的な評価
こうした点が、どこか作為的に見えがちだった韓国の恋愛リアリティ番組との違いとして受け取られた。
『ラヴ上等』は公開後、日本国内よりもグローバルな視聴者から注目を集めた。
日本では当初、評価は平凡だったものの、ネットでバズって公開から2週間後にNetflixランキング1位を記録。
それを受け、制作陣はシーズン2の制作を発表した。
実際、私も「ヤンキーの恋愛」という題材に惹かれて見始めた。
しかし、描かれていたのは単なる恋愛ではなく、彼らが互いの傷を受け止め合いながら前へ進んでいく姿だった。
その様子を見て、これまで自分が抱いていたイメージは、もしかすると偏見だったのではないかと考えさせられた。
周囲で『ラヴ上等』を視聴した友人たちの感想も、おおむね同じ。
日本の青春漫画で描かれてきた、「恋を通じて成長する若者たちの姿」が、今もなお日本には残っているようだという評価が多く聞かれた。
・恋愛以上のリアリティ
恋愛リアリティ番組が飽和状態にある中で登場した『ラヴ上等』は、これまでにない構造を持つ番組として、注目を集めるに十分だった。不器用ながらも真心のこもった出演者たちの姿は、視聴者に忘れかけていたトキメキを呼び覚ますものでもあった。
本作の配信後、韓国のネット上では「日本だからこそ可能だったかも」「韓国版だったら誰も観ないはず」といった声もあった。しかし、外部の文化として接した “感情の生々しさ” は、韓国の視聴者にとって新たな刺激となり、恋愛リアリティ番組の潮流を変える転換点となったとも言える。
『ラヴ上等』が巻き起こした波紋は、今後の恋愛リアリティ番組に、新たな期待を向けるきっかけとなりそうだ。
そして、私も次のシーズンを楽しみにしている。刺激的な予告編や人物紹介の向こうに、のような物語が待っているのだろうか。
もはや単なる恋愛番組としてではなく、若者たちの成長を描く一つのプログラムとして捉えてみるのも、悪くないのかもしれない。
執筆:カン・へジュ(KANG HYEJOO)
画像:Netflixリアリティシリーズ『ラヴ上等』2025年12月9日より独占配信中
カン・へジュ
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