最近、資さんうどんが存在感を増しているが、関東民にとっての “冬のうどん” といえば山田うどん抜きには語れない。派手さはないものの、寒い日に食べたいものをちゃんと出してくれる……それが山田うどん食堂だ。

「うまい! 安い! 早い! 腹いっぱい!」をコンセプトに掲げる山田うどんが、今年も冬限定の鍋焼きうどんシリーズをスタート。その中でもとくに注目度が高いのが……「特製味噌を使った本格ほうとう」だという。実際に食べてきたので報告したい!

・山田うどんの鍋焼きうどんシリーズ

山田うどんの冬といえば、鍋焼きうどん。11月下旬からスタートした今年の鍋焼きメニューには、定番の「五目鍋焼きうどん」「ピリ辛鍋焼きうどん」に加えて、生麺のほうとうを使用した「特製味噌の鍋焼きほうとう」が新登場している。価格はいずれも1050円だ。

冒頭でお伝えしたように、注文したのは「特製味噌の鍋焼きほうとう」。なんでも渋沢栄一も愛した「煮ぼうとう」をアレンジしたメニューらしい……急に感じられる歴史の重み。


・特製味噌の鍋焼きほうとう

待つこと5分ほどでフタ付きの土鍋が運ばれてきた。フタを開ける瞬間が楽しいのも鍋焼きうどんの醍醐味である。さっそく開けてみると……


ふわっと立ち上る味噌の香り。そして湯気の量が完全に冬仕様だ。これぞ体が温まりそうなビジュアル。


中身は想像以上に具沢山。豚肉、長ネギ、黒まいたけ、油揚げ、かまぼこ……さらに三つ葉、刻み柚子、山盛りのショウガが添えられている。寒い日に必要なものがすべて揃っていると言っていい。ありがとうございます。


・カボチャがデカい

山盛りのショウガを全投入していただきます。スープをすくってみると、味噌のコクがしっかり目だが、これは最後まで飲めるタイプ。野菜と豚肉の旨みが溶け込んでいて家庭的。まさに “食堂の味” だ。さっそく体の芯からポカポカしてきたぞ。

そしてカボチャがデカい……大ぶりにカットされたカボチャは箸で持ち上げると「重っ」となるレベル! 

しっとり濃厚かつ味噌スープを吸い込んでいて、ひと口かじると自然な甘みがじわっと広がる。主役級の存在感だ。野球でいえば4番タイプ、完全にチームの顔である。

もちろん忘れてはならないのが、特製生めん。噛むたびにモチッ、ムチッとした弾力がある。スープをしっかり吸うタイプなので、口に運ぶたびに味噌の旨みが押し寄せてくる。これはウマいぞ。冬最高ーー!


・山田の安心感

気づけば土鍋はほとんど空。1050円でここまで満足感が得られるのはさすが山田……ちなみに以前食べた資さんうどんの「もつ鍋うどん(1099円)」と比べると、価格もボリューム感もほとんど同じ。

関東民にとって、福岡もつ鍋で特別感を味わいたい時は資さん、家庭的な優しさで体を温めたい時は山田。好みというより、その日の気分で選べば正解だろう。まだスペシャル感、ゲスト感が強いのは資さんかもしれない。山田は実家って感じ。

ともあれ、関東に山田うどんがあって本当に良かった。おかげで今年の冬もなんとか乗り越えられそうである。ごちそうさまでした。気になった方はぜひ!


参考リンク:山田うどん「冬のあったか鍋焼きフェア」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.