現在、全国の丸亀製麺で「わがまちうどん47」が絶賛開催中だ。その地域ならではのオリジナルメニューを47都道府県で展開する、丸亀製麺の壮大すぎる期間限定フェアである。

さて、私は毎年秋に私用で広島県に訪れているのだが、もちろん今年も広島限定うどんを食べて来た。だからこそ言いたい。広島はズルい……いいや、ズルいにも程があると。

・全部ウマそうだけど

「わがまちうどん47」は、どう考えても丸亀製麺が大変な一大イベントである。関係者が「1年がかりで準備しました……」と言っていたが、それぞれの地域愛が垣間見えるフェアなど丸亀の「わがまちうどん47」以外にないだろう。

一方でズラリと並んだ47都道府県のわがまちうどんを見てみると “格” があることも事実。「うまそーーー!」と嫉妬を隠せない他県のうどんがある一方で、スーーンとスルーしてしまううどんも少なからずある。

そういう意味で広島県の『土手鍋風牡蠣味噌うどん』は、全国有数の “強強(つよつよ)うどん” であろう。なにせ海のミルク・牡蠣が入っているのである。うどんという乗用車にバズーカ砲を搭載しているようなものではないか。


・牡蠣はチート

昨年の「わがまち釜揚げうどん47」でも広島の「牡蠣バター醤油つけ汁」は文句なしのウマさ。記事を見返してみると「あまりのウマさに嫉妬の炎に焼き尽くされそうになった」と記されていた。

それもこれも「牡蠣」という超強烈なウェポンがあるから。例えば埼玉の「深谷ねぎ」や岡山の「黄ニラ」と比較して、牡蠣は破壊力が違いすぎやしないだろうか? 福井なんてただのでっかい油揚げなんだぞ!

広島よ、これがお前たちのやり方か……! こうなったらどうにかして欠点を探してやるんだから!! というわけで、広島市内の丸亀製麺で『土手鍋風牡蠣味噌うどん』を食べてみることにした。



・実食

『土手鍋風牡蠣味噌うどん』は890円で、牡蠣のから揚げと八丁味噌出汁で土手鍋風の仕上がりになっているとのこと。牡蠣と相性が良い味噌を持って来るあたりも隙が無くてズルい。

で、まずはお出汁だが、八丁味噌出汁はキリッとした口当たりとやや甘めの後味を併せ持つ奥深い味わい。なかなか主張の強いお出汁だが、うどんとの相性は良好だ。

そして肝心の牡蠣のから揚げは悔しいことにウマい! 味の強い八丁味噌出汁であろうと牡蠣を口に入れた瞬間、そこは牡蠣さまのザ・ワールド。チームワークを無視して、単独で得点できるのが牡蠣の強みだ。

さらに えのきの天ぷらも八丁味噌出汁にビタビタに浸して食べるとしっかりウマい。サッパリ感を演出する生春菊は八丁味噌出汁に負けている気がしたが、総合的には「かなりウマかった」とお伝えしておく。


・アレで勝負しろ

それもこれも牡蠣という圧倒的スターのおかげ。広島め……もみじ饅頭で勝負せんかい! どうにかしてねじ込んでみんかい!! もしくは牡蠣を使うなら広島のだけ全国販売してくれーーーー!

いずれにせよ、今年も牡蠣をメインにした広島の『土手鍋風牡蠣味噌うどん』は非常に完成度が高かった。でも牡蠣は卑怯じゃけえ、来年はもみじ饅頭でお願いします──。

参考リンク:丸亀製麺
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼去年に引き続き、広島は早めに売り切れる可能性が高い?

▼店員さんのオススメ通り、生姜とも相性が良かった。