現在、松屋の一部店舗で『担々スープハンバーグ』が販売されている。松屋における “店舗限定メニュー” はテスト販売の意味合いが強く、好評であればいずれ全国展開されることが多い。

そういう意味で『担々スープハンバーグ』もいつか全国販売される可能性があるが、もしかしたらそれ以上のポテンシャルを秘めているのではないだろうか? なぜならば……。

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ここ最近、松屋の店舗限定メニューには突飛なものが多い。例えば「担々麵ハンバーグ」はその最たる例で、開発の根拠がわかりかねることもしばしばである。SNS受けでも狙ってるのかな?

だもんで、当初は「担々スープハンバーグ」も意味不明系のメニューだと思っていた。ただ「チーズバーガー丼」のように全国デビューを果たす例もあるのが、なかなか読み切れないところだ。


・新ジャンル?

さて、松屋の『担々スープハンバーグ』は単品価格が980円で、生野菜付きの定食が1080円。過去に数えきれないほどのハンバーグが販売されているが、いわゆるスープハンバーグは記憶にない。

で、注文からほどなくして現れた『担々スープハンバーグ』は、想像通りスープの中にハンバーグが浮いたメニューである。ただサラサラのスープではなく、やや粘度があるソース寄りのスープであった。

・真骨頂

さっそく食べてみると……なるほど。安定のハンバーグについてはあえて説明しないが、担々スープはかなりゴマが効いている。ほんのりゴマの担々もどきではなく、かなり気合いの入った担々スープと言っていいだろう。

それがハンバーグに絡み合って、美味しくないワケがない。元々松屋のハンバーグは旨味が強いため、こちらもかなり味が強い担々スープに負けていなかったところは流石だ。

ただ『担々スープハンバーグ』の真骨頂はむしろここから。お行儀は良くないがスープにライスをぶっ込んで食べるとめっちゃウマい! ソースではなくスープである理由は、むしろこのためではないだろうか?

例年松屋では冬の時期になると「チゲ」が登場するが、もしかしたら「スープハンバーグ」もその一角に食い込んでくるかもしれない。スープにハンバーグが付いてくるかと思うとお得感もメッチャある。



・ポテンシャルあり

松屋は横展開が上手い。大人気のごろごろチキンカレーは「バターチキンカレー」など複数のバリエーションが存在し、いわゆる「外交メニュー」も横展開の1つと言えるだろう。

そう思うと『担々スープハンバーグ』は、まさに横展開向きのメニューなのかもしれない。そのうち「麻辣スープ」「ミネストローネ」「クリームスープ」あたりが発売……されるのかなぁ? いずれにせよ『担々スープハンバーグ』は、松屋の新たな可能性を感じる画期的なメニューである。

なお、松屋は2025年3月に一部店舗でカルローズ米とブレンド米を使い始めたと報じられたが、『担々スープハンバーグ』ならばカルローズ米でも問題なし。むしろ、スープハンバーグはおあつらえ向きなメニューであろう。

参考リンク:松屋日本農業新聞
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.