新潟県のソウルフード、「イタリアン」。ピザやパスタなどの「イタリアン料理」ではなく、「イタリアン」という名前の食べ物だ。

「焼きそば」の麺にトマトソースやもやしなどの具材などを組み合わせたもので、県内では主に中越地域(新潟県の真ん中あたりの地域)や下越地域(新潟県の上の方にある地域)で親しまれている。

今まで他に似たような食べ物はないんじゃないかと思っていたのだが……先日あるお惣菜を食べた時、この「イタリアン」のことを思い出した。


・イタリアンハンバーグ

そのお惣菜というのが、イオンのお惣菜コーナーで販売されていた「洋食屋さんのイタリアンハンバーグ」

本来の価格は税込み321円のようだが、この時は割引になっていて税込み289円で購入できた。


パッケージの中にはトマトソースに包まれたハンバーグが2つと、ささやかな量の麺が入っている。

先述したように、通常のイタリアンは焼きそばの麺とトマトソースともやしなどの具材で構成されている。肉の塊であるハンバーグとは全然違う種類の料理だけど……

実際に食べてみると、なんとなく新潟のイタリアンと似た要素があることに気づいた。


1つ目の共通点は、どちらにも甘めのトマトソースが使われているところ。

ハンバーグにはトマトソースがたっぷりかかっていて、口の中いっぱいに甘い味がふわっと広がる。酸味はほとんどなく、トマトの甘みだけを抽出したみたいな感じだ。

この甘い味が、イタリアンのソースによく似ていると思った。


隣に添えられている麺を食べると、よりイタリアンっぽさを感じられる。

焼きそばではなくパスタが使われているようだったけど、もちもちとした食感トマトソースが絡んだ麺の味はイタリアンによく似ていた。


2つ目の共通点は、素朴なのにしっかりとした食べ応えがあるところ。

ハンバーグの食感はかなりふわふわ。トマトソースがデミグラスソースよりさっぱりした味であることも相まって、なんだかとっても優しい印象を受ける。

サイズは切り分けなくても箸で簡単に持ち上げられるくらい。最初は「少し小さめかな?」と思ったけれど、実際に食べてみるとちゃんとお腹が膨れた。


イタリアンも、実際に食べてみると見た目以上にお腹いっぱいになるんだよなぁ。

初めてイタリアンを食べた時に、何回口に運んでも減らないのを見て「本当に食べきれるのか……!?」と焦ったことを思い出した。


・本家のイタリアンが食べたくなった

まさかハンバーグを食べてイタリアンを思い出すことになるとは……しばらく食べていなかったけど、今度久しぶりに買ってみようかな。

ちなみにイタリアンは、主に「みかづき」「フレンド」という新潟のローカルチェーン店で販売されている。

トマトソースがかかったスタンダードなものはもちろん、「カレーイタリアン」「チーズハンバーグイタリアン」など様々な味があるぞ。

2025年7月2日現在、「みかづき」は新潟駅の近くに、「フレンド」は長岡駅の中に店舗を構えているので、県外から来た方も比較的簡単にイタリアンを購入することができるはず。気になった方は、是非味わってみてはいかがだろうか。

参考リンク:みかづきフレンド
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.

▼雰囲気が似ていたので本当に新潟のイタリアンを参考に作られているのかと思っていたのだが、製造者も販売者もしっかり関東の会社でした